ダルビッシュ有「私情を入れず…」対大谷で淡々コメント裏の「意地」と「パドレスへの恩返し」

 MLB韓国開幕シリーズの最大の注目は、何といってもダルビッシュ有(パドレス)とドジャース・大谷翔平の“直接対決”だろう。2人は3月20日の開幕戦(ソウル・高尺スカイドーム)が初対決となる。

 ダルビッシュは公式会見(18日)で大谷について「今まで一緒にトレーニングしたりとかはありましたけど、今回は“敵”として戦うので、ちゃんと勉強して私情を入れず一人の打者としてしっかり対戦したい」と淡々と語っていた。

 まさに大谷一色となっている韓国でのMLB開幕シリーズだが、この男にも相当な意地がある。日本が世界一となったWBC 2023大会では当初、ダルビッシュは参加するつもりはなかった。エースも中心打者も「大谷翔平」のチームになることを、ダルビッシュ本人が自認していたからだ。

「そんなダルビッシュが14年ぶりとなるWBC参加を決意したのは、栗山監督が自ら渡米して口説いたから。“監督としてスタメン表にダルビッシュ有という名前を描かせてくれ”に始まり“ダルが米国でやっているトレーニングのやり方や食事などを日本の野球界に伝えてほしい”などと熱く説得されたんです」(MLB担当記者)

 昨年、36歳で6年の複数年契約をパドレスと結んだダルビッシュ。この年齢で6年以上の契約は、MLB史上初の快挙だ。大谷の契約金とはケタは違うが、総額1億800万ドル(約140億円)について「プロとしてお金をいただいているので、そのための努力はファンや球団に対して必要なことです」と話しており、実はファンサービスぶりも大谷の比ではない。

「ただ、登板日は必ずイヤホンをつけて練習する。ファンの声援やサインを求める声を遮断するためだそうです。大きな契約をしてもらったパドレスへの恩返しの思いもかなりのものですから、大谷との対決はとんでもなくハイレベルなものになると思います」(夕刊紙記者)

 MLB史上に残る究極のガチンコ対決になりそうだ。

(小田龍司)

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