「エアリズムって実は暑くない!?」
汗ばむ季節になると「さらっと涼しい」と評判のユニクロの「エアリズム」だが、屋外で大量に汗をかくシーンでは思わぬ弱点が顔を出すこともあるという。
マイクロポリエステルが水分を吸い上げるものの、汗が大量の場合、毛細管作用だけでは追いつかず、生地の内側に水分が滞留してしまうのだ。背中や脇がビショビショのまま乾きにくくなり、不快感が増すという声は多い。さらに、合成繊維特有のさらさら感が逆に肌にまとわりつき、風に当たると汗冷えを感じることもあるようだ。
一方、アウトドアメーカー、ミレーの「ドライナミックメッシュ ショートスリーブ」は、価格こそ6600円(税込み、以下同)と高めだが、熱伝導率の低いポリプロピレンで編まれた立体メッシュが、肌面の汗を吸い上げ、素早く上層へ拡散してくれる。また、生地が肌から浮く構造のおかげで汗冷えを防ぎ、終日ドライな着心地をキープする。抗菌・消臭糸も織り込まれているため、連泊のトレッキングや長時間のアクティビティでもイヤな臭いが気にならず快適に過ごせる。
予算を抑えたいなら、ユニクロの「ドライEXクルーネックTシャツ」という選択もある。脇下や背中に大判メッシュパネルを配置し、汗や熱がこもりがちな部位の通気性をアップしている。超速乾素材「ドライEX」が汗を瞬時に吸い上げて生地全体へ拡散し、接触冷感糸がひんやり感を演出する。1990円という手頃な価格でありながら、スポーツシーンから街着まで幅広く使えるデザインも魅力だ。
毎年厳しさを増す夏の暑さには、用途や予算、シーンに合わせたインナー選びが快適性のカギ。賢い選択で「本当に涼しい一着」を見つけて欲しい。
(ケン高田)