7月6日、JR東日本は「Suica(スイカ)」の通勤定期券の利用者を対象として、飲食店などで利用可能なサブスクリプションサービス「JREパスポート」を実験的に開始すると発表した。飲食のサブスクは難しいと言われる中、JR東は本格導入にこぎつけることが出来るだろうか。
「今回提供されるサービスは、JR上野、秋葉原、八王子にある『ベックスコーヒーショップ』で1日3回までコーヒーが飲める月額2500円のプランや、『いろり庵きらく』で80円~130円のトッピングが1品サービスされる月額1000円のプランの他、飲食以外にもシェアオフィスを定額で利用できるプランなどがあります。8月31日まで発売され、9月30日まで利用が可能とのこと」(鉄道ライター)
ただ、大手焼き肉チェーンの「牛角」がサブスク導入後にすぐにサービスを終了させて話題となったが、飲食店のサブスクはなかなか成功させづらいとも言われており、ネット上でも《すぐに終わってしまうのでは?》との指摘も出ている。
「それでも、今回のJR東のサブスクの場合は成功する可能性が高いとの見方が多いようです。まず、飲食店のサブスクの問題点として店舗まで足を運ばなければならないという点がありますが、『JREパスポート』の対象店舗は駅ナカにあり、通勤・通学の行き帰りで必ず通るため、足が遠のく心配はありません。また、利用者が殺到するという問題は各駅に店舗があることから、通勤時間帯に入店できなくなるほど人が集まるといった混乱は起きにくい。また、JR東はすでに19年から自動販売機のサブスクを導入しており、第1回目の募集では500人という枠に9000人弱の応募があるなど実績も積んでいます。駅ナカの店舗にサブスクを導入するのは非常に合理的なので、実験が成功すれば飲食店以外にも様々なプランが登場するのではないでしょうか」(経済ジャーナリスト)
駅ナカはどんどんサブスクが充実していきそうだ。
(小林洋三)