7月20日に投開票が行われる参院選が7月3日に公示された。翌4日放送の「羽鳥慎一 モーニングショー」(テレビ朝日)は、街頭インタビューをオンエア。重視する政策について街のシニア世代は「物価高ですね。買い物に行くと日ごとに値段が上がっている」「減税は大前提でしょうね」と語っていたが、スタジオにいるコメンテーターはまったく異なる認識のようだ。
羽鳥慎一アナウンサーが「政権選択選挙と言われています」と意見を求めると、コメンテーターの玉川徹氏は「政治側が国民に媚びているんじゃないか」と前置きして「景気物価高対策って言うんですけど、物価は安い方がいいでしょう。景気も良いほうがいいでしょう」とコメント。
さらに近年のデフレ脱却政策に触れ、「インフラになったとたんに『インフレやばいやばい』って言って金配りますって、なんかおかしいな」と述べてこう続けた。
「景気もですね。2020年を底にずっとプラスなんですよ。だから景気悪くないんです。景気悪くない時に景気の問題だって言って、お金を求めたりするっていう、これもどうなんだろう。じゃあ、ずっとお金配ったり減税しなきゃいけないじゃないですかっていう話になると思います。我々、有権者も本当にそこ求めてるの? 求めてる人います。求めてる人いるけど、他のものを求めてるんじゃないかって僕は思いますね」
元プロ野球選手でタレントの長嶋一茂も、5年連続で税収が過去最高を更新している点に触れて、「税収が増えてるってことは景気が良くなってるとも言える」と述べていたが、SNSでは《景気悪くない?現実を見て》《世間とズレてるよ》《テレビ出てる金持ちは景気がいいでしょう》などと揶揄する書き込みが見られた。
「玉川さんが『2020年から景気が良くなっている』というのは、内閣府が発表する景気動向指数を示したものかもしれませんが、その年は新型コロナウイルスで世界的なパンデミックが発生しました。確かにその年以降、プラスが続いているかもしれませんが、世間で景気が良いと認識しているのはごく一部の富裕層だけでしょう。長嶋さんが過去最高の税収に触れていましたが、インフレで物価が上がれば、税収が上がるのは必然。また、企業の倒産件数でいえば2021年度から増加し、2024年度には1万件を超えました。一概に景気が良いとは思えません」(メディア誌ライター)
日本の景気に関しては玉川氏は世間とのズレを指摘されても仕方ないかもしれない。