トレード説も浮上!巨人・小林誠司が“二軍飼い殺し”にウンザリのウラ事情

「いい捕手とはどんな捕手だと思う? 勝てる捕手のことなんだよ」

 これはかつて巨人を7シーズン率いて4度のリーグV、2度の日本一に導いた“名将”藤田元司元監督が、元正捕手で現在は野球評論家の村田真一氏に語った言葉だという。村田氏が「スポーツ報知」のコラムで明かしているが、まさに大城卓三(27)は勝てる“正捕手”としてチーム内外に認知されたようにも見える。

 9月15日の阪神戦を勝利で飾り、優勝マジック「38」を点灯させた巨人。セ・リーグ随一と言われる強肩で高い盗塁阻止率を誇る小林誠司(31)の立場が微妙になってきたという。

「6月21日の阪神戦で左腕に死球を受けた小林はその後、骨折が判明。ケガの状態はすっかりよくなってファームの試合にも出場していますが、バッティングに上向く気配がありません。死球の影響もあってか、外角のボールに踏み込んでいけず、内野ゴロと三振の山を築き、打率も2割以下と低迷しています。現在、一軍に登録されている捕手は大城、炭谷銀仁郎(33)、岸田行倫(23)の3人。小林を一軍に上げるにはこのうち一人を登録抹消にしなければいけません。実績からいえば岸田を落とすのが順当かもしれませんが、原監督としては、10年後までを見据えて岸田に優勝を経験させたいという思いもあるはず。死球による“公傷”がきっかけとはいえ、このままでは“飼い殺し”のままシーズンを終える可能性もあります」(スポーツ紙記者)

 小林といえば「東京スポーツ」が9月11日にロッテとの「トレード説」を報じていた。長らくバッテリーを組んだ澤村拓一投手(32)に続いて小林を獲得すれば、ロッテとしてもケガで離脱中の田村龍弘(26)の穴を補ってあまりある戦力になるというのだ。

「昨オフの契約更改で小林は1億円の大台を突破し、複数年契約を結んだとの情報もあります。その背景には球団内で強い発言権を持つ原監督の温情があったとも…。そんなこともあって、小林をトレードに出す可能性は低いと言われています」(球団関係者)

 その一方で、小林としても現状の“飼い殺し”にウンザリしているウラ事情があるという。

「小林は昨年1月と今年8月、二度にわたって自動車事故を起こしています。とくに今年の事故では男性が運転していた自転車に接触して、救急車で搬送される騒ぎになりました。幸い、大事にはいたらなかったものの、本人は球団上層部に『しばらく車は運転しません』と語ったそう。これで事故を起こせば今度こそアウト。つまり巨人にいる間はみずからハンドルを握れない状況です。とはいえ、二軍暮らしで専属の運転手を雇うのはバツが悪い。いっそのこと新天地で…という思いはあるかもしれません」(前出・スポーツ紙記者)

 巨人では坂本勇人(31)に次ぐ女性人気があるという小林だが、コロナ禍で球団経営がひっ迫するなか、果たしていつまで年俸1億円の控え捕手をチームに置いていられるだろうか。

(渡辺俊哉)

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