【巨人】リチャード加入で「現役引退の先延ばし策がなくなった」坂本勇人の心中

 巨人・秋広優人内野手、大江竜聖投手⇔ソフトバンク・リチャード内野手という2対1の電撃トレードは、両チームにとって“ウィンウィン”だったのではないだろうか。

 リチャードはソフトバンク・王貞治会長に“溺愛”されていたパワーヒッターだが、「規律を重んじる小久保裕紀監督との相性は、そこまでよくなかった」(球界OB)という。実際、リチャード本人も昨オフには「トレードに出してほしい」と球団に直訴していた。

 2020年から24年まで、二軍で5年連続本塁打王という結果を残しながら、一軍では5年間でわずか10本塁打。移籍を志願した理由については「誰かがケガするのを待つのは嫌だった」と、はっきり口にしていた。

「一方の阿部巨人は、総額70億円超の大型補強を敢行しながら、いまひとつ波に乗り切れていない。“右の強打者不足”はずっと言われてきましたが、阿部監督が昨オフに声をかけた阪神の大山悠輔獲りは失敗。しかもシーズン入るや岡本和真の戦線離脱、坂本勇人の二軍降格と大ピンチ。そこで、巨人の方からソフトバンクに持ち掛けたということです」(巨人担当記者)

 ただ、今回のトレードによって、さらなる窮地に立たされるのが、その坂本だ。

「リチャードはサードとファーストを守れますからね。“現役引退の先延ばし策”とも言われていた坂本のサード起用でしたが、リチャードがバズるようなことがあれば、その機会もなくなる。心中、穏やかではないでしょう」(前出・巨人担当記者)

 果たして今シーズン、秋広、リチャードが結果的にどのような成績を残しているのか、坂本の立場を含め、注目である。

(小田龍司)

スポーツ