ウクライナ戦争後の鍵を握るイーロン・マスクとプーチンの“本当の仲”

 時期は未公表だが、大統領専用機での移動中にロシアのプーチン大統領と電話会談を行ったことをニューヨーク・ポスト紙の取材で明らかにしたトランプ大統領。前回の任期中から親交を深めており、落選後の4年間も定期的に電話協議をしていたとも言われている。

 だが、トランプ政権で以前からプーチン氏と連絡を取り合っていた人物はもう1人いる。政府効率化省のトップに就任した実業家のイーロン・マスク氏だ。

 2024年10月に米紙ウォールストリートジャーナルは、2人が定期的に連絡を取り合う仲だと報じた。しかも、それはロシア軍がウクライナに侵攻した22年からだという。

「ロシア側の報道官も『一度だけ電話で議論した』と認めています。ただ、複数回にわたって連絡を取り合っていた可能性は大いにあるでしょう」(米露関係に詳しい全国紙記者)

 その会話の内容は、《個人的な話題や宇宙関連などのビジネスについて》と伝えられている。マスク氏は、民間では世界初となる国際宇宙ステーション(ISS)への有人宇宙船を飛ばすミッションに成功。米国航空宇宙局(NASA)とパートナーシップを結び、これまで数十回にわたってISSへの物資輸送を担ったスペースX社の会長兼CEOを務めている。

 また、ウクライナ侵攻により実現には至ってないが、21年5月、ロシアで行われたイベントにリモート出演。その中で「生産拠点を置くことを検討」と語っている。

「この発言を受けてロシアの産業貿易省は、《工場建設を検討していることを嬉しく思います》とSNSに英語で投稿。停戦後、米ネバダ州やベルリン、上海にあるようなテスラ社のギガファクトリー(拠点工場)建設に向けて動き出すかもしれません。ロシア側と水面下で協議が行われている可能性は高い」(同)

 マスク氏による情報漏洩を指摘するメディアもあるが、トランプ氏も交流があるのは承知済み。もはや早期の停戦&米国企業のロシア再進出は既定路線なのかもしれない。

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