大阪・関西万博に再び“虫の脅威”?ユスリカ大量発生「第2波・第3波」が迫る懸念

 4月13日に開幕した大阪・関西万博は10月の閉幕に向け折り返しを迎えた。一般来場者数が1000万人を突破し、概ね好評のようだが、これまでに起こった“あの問題”はどうなったのか。

 6月4日、「水上ショー」が突然中止に。会場となるウォータープラザの海水などから指針値を大きく超える「レジオネラ属菌」が検出されたことがその理由。しかしその後、より精度の高い方法で検査すると、レジオネラ属菌はほぼ検出されず、水質の安全性が確認できたため、7月11日に水上ショーは再開された。

 世間を騒がせたレジオネラ属菌の問題は解決したといってもよさそうだが、もう一つ万博にまつわる問題としてクローズアップされていたのが、ユスリカの大量発生だ。

 5月中旬、来場者から「大量の虫がいる」との目撃情報が増え始め、同月26日、万博協会は「ユスリカ等対策本部」を設置。清掃、消毒などを実施した。6月9日には防虫計画を策定し、施設の外壁への薬剤散布、屋内侵入防止ネットを設置した。

「6月に入ってからはSNS上でも『虫はいなかった』という声が多数見られました。もともとユスリカの成虫の寿命は数日から1週間と短いので、5月がピークだったということでしょう」(エンタメ誌記者)

 これでユスリカのほうも一件落着と思いきや、そうでもないという。

「実は5月のユスリカの大量発生は第1波で、7月半ばから後半にかけて第2波が来るとみられています。というのも、第1波の成虫が産んだ卵の多くがかえり、再び成虫となることで第2波が到来するからです。実際、以前より数は少ないようですが、すでに出現しているらしいです。また、第2波の次には9月頃に第3波もあるとも推測されています」(同)

 ユスリカはハエの仲間で、人を刺して血を吸うことはないが、大量発生となると気持ち悪いと思う人が多いのも事実。万博のテーマが「いのち輝く未来のデザイン」だけに単純に薬剤で根絶するわけにもいかないのが難しいところだ。

(鈴木十朗)

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