10月31日、京セラは2022年9月中間決算を発表し、円安の影響で売上高が大きなプラスとなり、中間期としては最高となる1兆121億円となったことが明らかとなった。これを受け決算説明会では、谷本秀夫社長が物価高に対する従業員の昇給を検討していることを明らかにし、ネット上では称賛の声が相次いでいる。
「同社によると、半導体事業関連が好調だったといい、『電子部品事業では輸出のプラスが大きかった』と説明。急激に円安が進んだことで、1030億円の増収につながったことを明らかにしています。また、円安の影響で国内では物価高が進んでいることについては、『来期以降は3%ぐらい物価高になる』と話し、『従業員についても、そのぐらいの昇給は考えなければならない』と今後賃上げする可能性に言及しました」(経済ライター)
これにネット上では、《円安で儲かったら、そのぶん物価高で苦しんでいる従業員に還元するのは当然のことだと思うが、なかなかそれを出来る企業はない。京セラが昇給を考えているのは素晴らしいし、どんどんニュースでも報じて欲しい》《物価高に対する特別手当すら出さないところが多い中、昇給を検討してくれるのは相当ありがたいと思う》《政府が円安にもメリットがあると言っているが、それがようやくあらわれてきた。京セラさんにはぜひ賃上げして日本に明るい情報を届けてほしい》など称賛と期待の声が寄せられている。
「円安は物価高を引き起こす原因でもありますが、輸出企業にとっては大きな収入増にもなります。政府は輸出拡大に取り組む企業に100億円規模の支援を表明していますが、今後は輸出で大きな利益を上げるところもさらに出てくるのではないでしょうか。であれば、そうした会社は当然のことながら従業員の給料アップが望ましいですし、そうしていかなければ日本の経済はなかなか良くなっていかないでしょう」(前出・経済ライター)
京セラに続いて昇給を考える企業が出てくればいいが。
(小林洋三)