12月9日、第一生命は女性の営業職員が顧客の高齢女性から約3800万円を不正に取得していた疑いがあると発表した。同社では職員が顧客から金を騙し取る不祥事が続発しており、ネット上では管理体制に疑問の声が相次いでいる。
同社によると、問題の職員は埼玉東部支社に在籍していた40代の女性営業職員で、2018年から今年8月まで高齢の女性顧客に保険契約の解約を持ちかけ、口座に振り込まれた解約金を顧客のキャッシュカードを使って不正に引き出していたという。顧客の親族からの指摘によって事態が発覚。女性職員は引き出した金は生活費や遊興費に充てていたといい、10月15日付で懲戒解雇されている。
第一生命では昨年10月に山口県の元営業職員が顧客から約19億5000万円を騙し取っていた巨額詐欺事件が発覚すると、この1年で芋づる式に和歌山県や福岡県、神奈川県、北海道、長野県などでも元営業職員らが顧客から不正に金を騙し取る事件が相次いで明らかになっていた。
同社は今回の事件を受けて、「多大なるご迷惑とご心配をお掛けし深くおわびします」と謝罪し、再発防止を強化すると説明しているが、ネット上では《また第一生命? これだけ似たような手口の詐欺が相次いでいるってことは、職員の管理が出来てないし、コンプライアンスもガタガタなんだろうな。会社の責任は大きい》《本当に反省してる? マジで一回営業停止にして徹底的に調査した方がいいと思うよ。今出てきてるのは氷山の一角では》《再発防止に向けてって言うけど、これだけ同じような事件が起きているということは甘すぎなんだと思う》など厳しい意見が殺到していた。
「第一生命の不祥事は違うエリアで起きているので、裏で手引していた人がいたというわけではないでしょうが、営業職員が顧客から金を騙し取りやすい環境にあった可能性は否めません。まずは他にも同様の不祥事がないか徹底的に調査し、その上で再発防止策を強化するのが一番ではないでしょうか」(メディアライター)
氷山の一角ではないことを祈るばかりだ。
(小林洋三)