またか!「スシロー」が応援ムードに自ら水を差した「感謝キャンペーン」の凡ミス

 大手回転ずしチェーン「スシロー」を運営するあきんどスシローは2月16日、現在開催している「ありがとうございます。 全品10%オフ」キャンペーンで、一部のテイクアウト商品などで割引が適用されていなかったことを発表した。同チェーンでは迷惑動画の拡散が相次いでいることからSNSなどではエールを送る声も多く見られたが、繰り返されるキャンペーンでのミスで企業イメージ回復のチャンスを逸してしまったかもしれない。

「スシローでは醤油ボトルなどを舐め回すペロペロ動画や甘ダレのボトルに醤油を混入させる動画などがネット上に投稿された騒動で、同社の株価が一時140円超下落し、時価総額で160億円以上減ったとも言われました。これを受けツイッターでは『#スシローを救いたい』のハッシュタグがトレンド入りするなど応援の機運が高まり、来店を促すツイートが相次いで投稿されました」(フードライター)

 多くの励ましの声にスシローの新居耕平社長は「涙がでるぐらい感謝の気持ちでいっぱい」とツイート。社内でも感謝の気持ちを形にして返せないかとの声があがったといい、全品10%オフとなるキャンペーンを急遽2月13〜17日まで実施することが決まったという。

 しかし、13日〜15日にテイクアウトやインターネットで注文した際の一部に10%の割引が適用されないケースがあったことが発覚。原因は社内システムのエラーによるもので、すでに改修済みで16日からはエラーは発生していないとしている。

 なお、エラーが発生していた場合にはレシートに「期間限定10%オフ」の記載がないといい、レシートを持参してスタッフに伝えれば差額を返金し、お詫びのクーポンも配布するという。

「スシローは昨年6月、21年9月に実施していたキャンペーン商品を1日以上販売していなかった店舗が全体の9割にのぼったことなどから消費者庁から“おとり広告”であるとして措置命令が下されました。さらに翌7月には『何杯飲んでも生ビールジョッキ半額』キャンペーンの広告を開催前から掲示するなどキャンペーン絡みのトラブルが相次ぎ、企業イメージが大幅に低下しました。今回の感謝キャンペーンのミスは、再び昨年の失態を多くの客に思い出させてしまったようです」(フードライター)

 実にもったいない…。

(小林洋三)

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