インドがコロナではなく大気汚染で「ロックダウン」“死者170万人”の驚愕!

 11月13日、インドの首都ニューデリーがロックダウン(都市封鎖)の導入を検討していることがデリー首都圏当局によって明らかにされたが、その原因が新型コロナウイルスの感染拡大ではなく大気汚染の悪化によるものだったことから驚きの声が相次いでいる。

「ニューデリーは世界で最も大気汚染が深刻な都市の一つと言われ、自動車や工場、発電所の排ガス、建設現場からの粉じんなどが原因となっています。特に秋から冬に掛けては多くの農家が焼畑をするため、街全体にスモッグが立ち込め大気環境が非常に悪化する。そのため、デリー首都圏のアルビンド・ケジリワル首相は『子供を守るために学校を閉鎖する』と1週間の学校閉鎖を発表。また、粉じんの発生源となる建設工事も14~17日間禁止されることになったのです」(社会部記者)

 さらにケジリワル首相は、最高裁判所から大気汚染対策にロックダウンの導入を提案されていることも明かし、「大気汚染対策でのロックダウンは過去に例がない」というものの提案を検討すると表明。これにネット上では、《大気汚染でロックダウンってマジ!?》《インドはコロナがヤバいと聞いていたが、大気汚染の方がもっとヤバかったとは…》と驚きの声が上がっている。

「インドではこれまでコロナで累計46万人が亡くなった(実際にはその10倍との報告もある)とされていますが、政府系のインド医学研究評議会(ICMR)ががまとめた研究結果によると、インドで大気汚染による呼吸器疾患での死者は、コロナが感染拡大する前の2019年だけでなんと約170万人にのぼり、インドで亡くなった人の17.8%が大気汚染が原因ともされているというのです。コロナによるロックダウンでは世界の8割以上の国で大気汚染が軽減したという報告もありますから、インドにとってのロックダウンは、コロナと大気汚染、双方にとって有効かもしれません」(ITジャーナリスト)

 ただ、少々対応が遅い気もするが…。

(小林洋三)

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