インドのモディ首相が、25年度の国内総生産(GDP)で日本を上回って世界4位になることが視野に入ると、「経済規模で日本を上回った。3年以内にドイツを抜いて世界3位になる」と、うれしそうに豪語していた。
日本がどんどん縮んでいくようで、なんか悔しいね。こんな時はお酒でも飲んでパーッといきたい。でも、若い部下を誘っても宴席には来ない。そりゃそうだ。飲み代は値上げされ、先輩は奢るだけのお金がない。若い部下はもっとない。安かったファミレスも値上げラッシュで、足が遠のくってもんだよね。
もし、チェーン店の居酒屋や焼肉店、ファミレスでの食事を1割でも2割でも安く済ませたいと思うのなら、今こそ金券ショップをのぞいてもらいたい。人気の居酒屋やファミレスなどの「株主優待券」が最低でも額面の1割引、多くが2割引で売られているのだ。
磯丸水産、天狗、焼き鳥のてけてけ、すかいらーく、カレーハウスCoCo壱番屋、回転寿司のくら寿司、牛丼の𠮷野家、松屋、長崎ちゃんぽんのリンガーハットなどなど。これらは6月あたりに株主優待として、株主に送られたものが金券ショップに持ち込まれたもの。なので、いつでもあるわけではなく、売り切れたらおしまい。ショップをのぞいてみて、これは!と思ったら、すぐに購入することが大切なのである。
ちなみに、くら寿司の株主優待券は1枚500円分なんだけれど、同じショップでも2割引(400円)のものと1割引(450円)のものがあった。よく見ると、有効期限が異なり、6月末までのものは2割引、年末まで使えるものは1割引。有効期限が迫っている株主優待券は、金券ショップとしてはとっとと売っ払いたいから、割引率が高くなるって寸法だ。
そこで2割引を1500円分(計1200円)、1割引を1500円分(計1350円)購入した。6月中に1回は行く。そのあと半年もあれば、もう1回ぐらい回転寿司を食べたくなるだろうと思い、両方とも買ったというわけ。
他に購入したのは、有名焼き鳥チェーンで使えるもので35%引きだった。ビックリだよね。理由は簡単、有効期限が10日後に迫っていたため、さらに割引率が上がっていたのである。
ちょうど、昔からの友人と酒でも飲もうと約束していたので、購入してからすぐに使ったよ。2時間半の飲み放題付きコース(1人あたり4500円)を頼んだんだけど、35%引きだから実質負担額は1人2925円。グッと安いよね。
このように、有効期限があと2週間など迫ってくると割引率も高くなる。ほとんどの株主優待券の有効期限は月末に設定されているので、ビックリするぐらい割引率の高い優待券を探すのなら、月の後半に金券ショップをのぞいてみるといいだろう。
また、磯丸水産で使える優待券は、どちらも11月末まで使えるのに2割引と15%引きのものがあった。こちらは1万円相当のものが2割引で8000円、4000円相当のものが15%引きで3400円という具合。もし大人数で宴会をする予定があるなら、2割引の優待券を複数枚買っておくと相当お得だよね。
さらにビックリしたのがワタミの優待割引券。500円分がたったの50円だった。9割引かと思ったら、1人1回1枚しか使えないというルールがあり、1回の食事で450円の割引というわけだ。
今回のように金券ショップをのぞいても必ず“お宝商品”が見つかるわけではない。なので私は、何かの用事の時にフラッとのぞく程度だが、近くに金券ショップがないという人は、ネットオークションでも売りに出されているのでチェックしてみよう。というわけで原稿も書けたので、お安くカンパーイ!
佐藤治彦(さとう・はるひこ)経済評論家。テレビやラジオでコメンテーターとしても活躍中。最新刊「新NISA 次に買うべき12銘柄といつ売るべきかを教えます!」(扶桑社)発売。