KDDI、格安プラン混乱の“詫びギガ”が不評だったワケ

 KDDIが提供するオンライン専用格安プラン「povo2.0」で、サービス開始当初から手続きの遅延や問い合わせ窓口の混雑が発生。そのため契約したユーザーにはお詫びとしてデータ通信量10GBが進呈されていたことが明らかになったが、ネット上の反応は微妙なところとなっている。

「『povo2.0』は基本料金0円で、通話かけ放題やデータ通信量などを自分好みに選んで『トッピング』するという今までにない料金プランで話題に。10月29日におこなわれた決算発表会ではKDDIの高橋誠社長が『契約者数が現時点では100万を超えている』と明かすなど9月29日のサービス開始から非常に好調な滑り出しを見せていました。しかし、その一方で手続きの遅延や窓口の混雑が1カ月にわたって続き、10月28日にようやく遅延等が解消されたことが公式サイトで発表されたのです」(ITジャーナリスト)

 遅延等についてはユーザーへ謝罪のメールも送られ、その“お詫び”としてプロモコードでデータ通信量10GBが進呈された。なお、対象となるのは9月29日から10月31日までに加入したユーザーで、プロモコードの入力期限は11月30日まで。10GBの使用期限はコード入力から15日間となっている。

 ただ、これにネット上では《本当にお詫びしたいのであれば10GBに有効期限を設定しない。しかも15日なんて短すぎる》など批判的な意見が少なくない。

「ソーシャルゲームでは、何らかの障害やメンテナンス、不具合などが発生してユーザーに不便を強いた場合、運営側からお詫びとして無償でアイテムなどが配布されることを『詫び石』と言いますが、今回の対応はまさに『詫びギガ』といったところでしょうか。ただ、期限が短くデータを使い切れないといった不満の声もあるようです。しかし一方、今回の遅延等に対して10GBというのは“サービスし過ぎ”という意見もあり、むしろ謝罪のみで詫びギガは送らなかった方が批判も出なかったかもしれません」(同)

 詫びギガが余計な火種を作ってしまったか。

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