KDDIは今月2日に発生した大規模通信障害により最大3915万回線で通話やインターネット接続ができない影響が出たことに対して、利用者数百万人に賠償金を支払う方針であることが明らかとなったが、ネット上では「賠償は本当に損害を受けた人だけでいい」といった声も上がっている。
「KDDIは契約規約の中で、通信サービスが全く利用できない状態にあることを当社が認知してから24時間以上その状態が連続した場合、契約者に日割りで損害を賠償すると規定しています。昨年NTTドコモで通信障害が発生した際には復旧まで29時間を要しましたが、完全に利用できない状況ではなかったという理由で賠償はおこなわれませんでした。しかし、KDDIは24時間以上全く利用できない状態だった利用者が数百万人いたと認め、賠償することを決めたとみられています」(ネットライター)
今回はサービスの復旧までに約86時間かかっているため、最大で3日分の通信量が賠償されるものとみられている。なお、2013年にKDDIがLTE通信の障害が発生した際には700円を利用料から差し引いて賠償をおこなったが、今回は100〜1000円程度の賠償が予想されており、賠償総額は数十億円規模になる可能性もある。
これにネット上では、《う~ん、数百円の賠償金をもらったとしてもちっとも嬉しくないし、だったらむしろそのお金で障害が起きないような設備投資をしてもらいたい》《自分も障害の影響は受けたけど、賠償金が発生するような損害は受けてないし、賠償するのは本当に損害を受けた人だけでいいと思う》《「povo2.0」で手続きが遅延した時もKDDIは10GBの詫びギガを出していたけど、返金とか詫びギガとか個人的にはいらないと思う》など賠償は不要とする声も少なくなかった。
果たして、KDDIの損害賠償はいくらになるのだろうか。7月29日に開かれる会見で明らかになるとみられている。
(小林洋三)