2000安打の次はGグラブ賞!? 坂本勇人の好守備を支える“冷凍庫”の秘密

 11月8日のヤクルト戦でプロ53人目となる通算2000安打を達成した巨人の坂本勇人(31)。31歳10カ月での達成は、31歳7カ月の榎本喜八(プロ活動年1955年〜1972年)に次ぐ歴代2位の若さで、右打者では最年少となる。

「コロナ禍で開幕が遅れたことで、今シーズンの2000安打達成が危ぶまれていましたが、残り3試合での達成に関係者も胸を撫でおろしているのではないでしょうか。これまでの歴代2位は左打者・張本勲さんの32歳2カ月。12月に32歳の誕生日を迎える坂本も左利きでしたが、右打ちに修正して“張本超え”を果たしたのは皮肉な話です」(球界関係者)

 2000安打の栄誉を手にした坂本だが、さらに別のタイトルも当確ランプが点灯しているという。

「昨年も受賞したゴールデングラブ賞の2年連続受賞がほぼ確実視されています。選考は沢村賞と同じく、記者投票で行われますが、今季の失策数はわずか4。もちろん守備率など数字だけが判断材料というわけではありませんが、昨年のゴールデングラブ賞で最有力候補と言われた中日の京田陽太(26)がこれまで13失策。守備率で2位につける阪神の木浪聖也(26)は高卒2年目の小幡竜平(20)に定位置を譲る機会も多く、ショートでは他にめぼしいライバルがいないというのが現状です」(スポーツ紙記者)

 そんな坂本はグラブへの強すぎるこだわりで知られている。昨年まで愛用していたのは元巨人の井端弘和氏から譲りうけた“井端モデル”だ。

「坂本が井端氏のグラブを使い始めたのは2014年。通常、捕球機会が多い遊撃手のグラブの“寿命”は4年と言われていますが、かなりボロボロになるまで使い続け、WBCで日本代表のチームメイトだった中田翔(31)からは『よくこんなグラブで捕れますね』と心配されたとか。結局、そのグラブは昨シーズン限りで役目を終えましたが、今使っている新しいグラブもケアを徹底。革の固さを維持するために、試合中、守備を終えてベンチに戻るたびに“坂本専用”の冷凍庫でグラブを保管するんです。増田大輝(27)がグラブ係を買って出ているようで、坂本からグラブを受け取るシーンがたびたび中継にも映し出されています」(前出・球界関係者)

 今シーズンはチームを走塁面で救い、救援マウンドに立つなど何かと話題を振りまいた“苦労人”の増田。10月28日にはレフトの守備につき、なんでもない飛球を落球するなど2失策を記録した。原辰徳監督は「フォローのしようがない」とオカンムリだったが、それでも二軍に降格しない理由は、坂本勇人への献身ぶりにあるのかもしれない。

(渡辺俊哉)

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