2000本安打セレモニー辞退も!? 西武・栗山のマジメすぎる性格

 埼玉西武ライオンズ・栗山巧外野手が9月1日の千葉ロッテ戦で2安打を放ち、2000本安打まで「あと2本」と迫った。

「西武の生え抜き選手で、西武一筋で名球会入りするのは、栗山が初めてになります」(ベテラン記者)

 興味深いのは、記録に挑戦する3日が栗山の誕生日だということ。過去53人が2000本安打を達成しているが、「誕生日に達成」となれば、プロ野球史上初。当然、西武球団も応援しているが、その“応援の仕方”が難しそうだ。

「栗山に達成してもらいたいのはもちろんですが、その後、どうすれはいいのか…。球団としては記念グッズやイベントも検討していますが、栗山は派手なことを嫌うマジメな性格なので」(球界関係者)

 栗山がセレモニーを辞退した場合、西武球団には別の問題が発生する。今季限りでの現役引退を表明した松坂大輔投手の扱いだ。彼の実績、チーム貢献度からすれば、華やかなセレモニーを企画したいが、

「栗山のセレモニーがこぢんまりとしたものになったら、松坂だけ大々的に行うわけにはいきません」(同前)

 と、懸念されているのだ。

 栗山はベテランとなった今日もチームで1、2を争う練習量を誇る。試合前の練習にいち早くグラウンドに下りてきて、ランニングやティー打撃を行っており、記録達成は努力の賜物とも言えるが、こんな声も聞かれた。

「昨年オフ、球団は3年契約を提示しました。『あと74本』と迫った2000本安打のことも話し合われ、1年契約だと記録達成のプレッシャーになりかねないという、球団の配慮もありました。西武球団としてはライオンズで引退し、将来の指導者としても残ってほしいとの思いがあり、37歳での複数年契約が交わされました。ベテランが複数年契約を提示されるなんて異例中の異例です」(ベテラン記者)

 それでも、栗山は複数年契約を受け入れる前に特別扱いではないことを確認したという。こうした謙虚さからして、やはり華々しいセレモニーは辞退してきそうだが、球団としては、次の松坂のこと、そして、将来の監督候補に相応しい舞台を用意したいと思っているはず。記録達成後の栗山がどうなるのかも注目だ。

(スポーツライター・飯山満)

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