最新「大穴万券騎手」トップ5完全データ(中)戸崎が「うらやましい」吐露

 まず東の騎手成績を見ると、丸山元気(29)と横山典弘(52)の2人が、突出した大穴演出男であることが見てとれる。

 丸山は単勝平均配当1112円、単勝回収率118.35%で、71勝中10勝は6番人気以下の馬で挙げたものだ。「ローカル男」の異名を持つだけあって、穴は福島、新潟、そして中京でのものが多い。この3場での騎乗にはことさら目を配る必要があろう。

 今年は8勝(3月8日時点、以下同)だが、半分の4勝は6番人気以下の馬に騎乗した際のもの。「さすが」と感嘆するスポーツ紙競馬担当記者によれば、

「丸山は一昨年60勝、昨年71勝と勝利数を伸ばしており、それには(同じ根本厩舎所属の妹分である)藤田菜七子(22)の目覚ましい活躍に刺激されたことが大きく関係している。彼女に負けてはいられないという気持ちが、好成績につながっています」

 横山典は単勝平均配当1114円、回収率121.62%で、43勝中12勝が6番人気以下の馬で挙げたもの。昨秋のダート重賞・武蔵野ステークスのワンダーリーデール(9番人気)のレースぶりは圧巻だった。

 直線で目の覚めるような差し脚を発揮して1着に。2着にタイムフライヤー(8番人気)、3着にダノンフェイス(13番人気)が入って3連単235万3630円となった。

「横山典弘といえば『ポツンと1頭』騎乗での大逃げ、殿一気など、ファンをハラハラさせることもありますが、それも持ち味。戸崎圭太(39)が言うには『ノリさんはすごく大胆なことを無理なくやってみせる。自分が持っていないものを感じるのでうらやましい』というほどです」(スポーツ紙競馬担当記者)

 大穴を出す騎手の条件として大胆さは欠かせないが、横山典はその典型と言えるだろう。

 西に目を向ければ、池添謙一(40)と幸英明(44)がトップ5にランクイン。

 池添は単勝平均配当1069円、単勝回収率123.83%で、65勝中11勝は6番人気以下で記録したものだ。兜氏が言う。

「中でも驚かされたのが、9番人気デアレガーロを1着に持ってきた昨年2月の京都牝馬ステークスです。重賞ではワンパンチ足りないと言われていた同馬を直線で内から外へうまく持ち出し、激走させた。2着にリナーテ(7番人気)、3着にアマルフィコースト(13番人気)が入って、3連単153万6660円の超高額配当を叩き出しています」

 デアレガーロが美浦・大竹正博厩舎の所属馬だったように、近年は東の有力馬に騎乗することが多い。

「東の厩舎関係者によれば、位置取りのうまさと勝負強い点が魅力。出が悪い場合でも気合いを付けて好位を取りに行き、それでいて掛かったりしないのがいいそうです」(スポーツ紙競馬担当記者)

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