連続値上げだけでなく「1230円カレー」も登場して…ココイチの「超強気価格」にファンが嘆息

 高級化で客離れが進んだとも言われたカレーチェーン「CoCo壱番屋」が、さらに強気の姿勢を見せている。

 周知のように「ココイチ」は、カレーチェーンで最も多い店舗数を誇り、約40種類ある豊富なトッピングと、クセのない食べやすいルーで多くのファンを魅了していた。ところが、昨年8月の値上げ以降、客足が遠のいているとも言われる。実は、ココイチの値上げは、ここ数年で何度も繰り返している。

 主力商品の1つのポークカレーは、それまで500円以下だったのが2019年3月に505円に。さらに、同年10月には514円に値上げされている。だが、値上げはこれにとどまらず、22年6月には547円になり、6カ月後に591円、24年8月にはついに646円にまで達した。しかも、07年から初めた地域別価格を廃止し、すべての店で都市部の高価格に統一。これにはココイチファンからも《いい加減にしろ》という声があがったものだ。

 ところが、ココイチは強気の姿勢を崩していない。4月1日から「ほぐして食べる粗挽きキーマカレー」が新発売されたのだが、価格は1230円。キーマカレーはポークソースをベースにしており、粗挽き肉が含まれているものの、ボリューム感に乏しいという見方もある。昨年、松屋が発売したキーマカレーの価格が味噌汁付きで680円だったことを考えると、かなりの高価格といえるだろう。

 案の定と言うべきか、世間の反応は冷ややかだ。Xでは、《1230円って、しゃぶ葉行くわ。お代わりし放題》《1200円出せばインドカレー屋でナン食い放題できる》《家でレトルト温めたほうがマシ》といった批判の声が散見された。

「最近は、ネパール人が経営する本格的なカレー屋『インネパ』が圧倒的な安さをウリに全国に増殖しており、ココイチの強力なライバルとなっています。値上げのたびに『人件費と食材価格の高騰』を理由にするココイチですが、ファンが納得しているかというと、疑問と言わざるを得ません」(フードライター)

 強気の価格設定で消費者が他のカレーチェーン店に流れるのか、あるいはユーザーの賛同を得られるのか、ココイチにとっては正念場かもしれない。

(ケン高田)

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