ウインカーを出さないドライバーも!事故死者数最多県で多用される「岡山ルール」の驚愕

 車のウインカー(方向指示器)を出す「正しいタイミング」をご存知か。道交法で定められているのは、車線変更を行う3秒前、右左折時は交差点から30メートル手前の地点に達した時だ。

 早すぎても遅すぎても周囲の車に危険が及ぶ可能性があり推奨されないが、なぜか最近は、「ウインカーを早く出すのはダサい」という風潮が広まっているという。

「JAF Mate2025年冬号」では、「ウインカーを出すのが遅れる or 出さない理由」についてアンケートを実施。その結果に、《どうかしている》《信じられない》と驚く人が相次いでいる。

 同アンケートの1位は、「あまり早く出すと他の車に迷惑だと思っているから」で45%を占めた。2位は9%で、「右折(左折)専用レーンでは直前まで出さなくてもよいと思っているから」というもの。他には、「周りの車も出していないから」「面倒だから」「なんとなくカッコ悪いから」が続く。

 中には、「せっかちなので3秒も待てない」「後続車等に自分の動きを知られたくない」などという理由もあった。

 実際、岡山県でよく見られるという「岡山ルール」は、ウインカーを出さない、あるいは出しても直前に出す、というもの。JAFが2016年に発表したアンケート結果では、「方向指示器を出さずに車線変更や右左折する車が多い」という設問に、「とても思う」と「やや思う」と回答した割合が、岡山県では91%に上り、全国最多だった。そんな岡山ルールが影響しているのかは不明だが、同県は、人口10万人当たりの交通事故死者数が3.94人(2022年)で全国最悪となっている。

 ウインカーは正しいタイミングで出さないと事故につながる恐れがある。くれぐれも「カッコ悪いから」などと思わず、ルールを遵守して欲しい。

(ケン高田)

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