「夏の甲子園中止」でプロのスカウト困惑!?“練習試合”と称した入団テストも

 そこで終焉とはならないだろう。5月20日、日本高野連は夏の甲子園大会の中止を正式に発表した。高校総体を始めとする他競技の主要大会も先駆けて中止を決めていただけに、有名・強豪校の監督たちも、ある程度は覚悟していたようだ。とはいえ、出てくる言葉は「無念」ばかり…。高校生活の最後の夏を奪われた3年生は気の毒だが、その下の2年生も辛い思いをさせられそうだ。

「8月の夏休み期間中に、4月からの一学期分の授業の遅れを取り戻そうという動きも出ています。今後、部活動を再開させられる確証はまだないので、秋季大会ができるのかどうか…。来年春のセンバツ大会も同様です」(アマチュア野球担当記者)

 さらに付け加えれば、センバツ大会の代表校は秋季大会の成績を見て決められる。秋季大会にも影響が出た時点で、来春のセンバツ大会も危うくなってしまうのだ。

 また、高野連はプロ野球、大学、社会人野球と同様、早急に話し合いの場を設けなければならないようだ。

「今、議論になっている『9月入学』がこのまま決まったら、どうなるのか。10月下旬に行われていたドラフト会議の開催時期を話し合わなければなりませんし、これと平行して、大学入試と夏の甲子園の予選大会の時期もぶつからないようにしなければなりません」(前出・アマチュア野球担当記者)

 コロナ禍がおさまらなければ、学生スポーツの大会は再開されない。プロ野球12球団のスカウトたちは「地方大会だけでも」という高野連の動きを指して、「無観客試合になることは聞いているが、せめてスカウトだけでも入場させてもらえないだろうか」と、ボヤいていた。プロ入り志望の高校生を一堂に集め、“練習試合”の形式を取った入団テストも企画しているそうだ。その場合、高野連は受験資格やその時期についてプロ野球側と検討しなければならない。「夏の甲子園が中止になった」と、落ち込んでばかりではいられないようだ。

(スポーツライター・飯山満)

スポーツ