センバツ高校野球「飛ばない金属バット」導入より影響大「二段モーション」解禁で加速する“投高打低”

 低反発の新・金属バットよりも影響が大きそうだ。3月18日に開幕した第96回選抜高校野球大会。注目は、今大会より正式に採用が決まった新基準の“飛ばない金属バット”で、「打高投低」の傾向が強い高校野球の試合がどう変わっていくかだろう。

 しかし、今大会のルール概要には金属バットのほかにも大きなルール変更が記されていた。投手の「二段モーション」が認められたのだ。

「プロ野球中継を見れば分かる通り、先発投手の多くが走者のいない場面でもセットポジションで構え、二段モーションとクイックモーションを織り交ぜて対戦打者のタイミングを外しています。高校生も二段モーションが解禁されたので、そうした投球術を習得するようになるでしょう」(アマチュア野球担当記者)

 そもそも、日本高校野球連盟が低反発の新・金属バットの基準改定に踏み切ったのは、安全性、そして投手を守るためためだもあった。

「2019年夏の甲子園では、ライナー性の打球が投手に直撃し、顔を骨折する大怪我もありましたからね」(前出・同)

 だが、二段モーションを認めたことで、今後、投手はかなり有利となる。プロ野球でも、例えば18年に阪神に在籍したウィリン・ロサリオなどは、二段モーションで足を上下するスピードを変えられたり、上げる足の高さを変えられるなどして翻弄され続け、わずか1年でクビになった。

 近年、高校野球界は通算本塁打の打者記録ばかりが目立ったが、これからは奪三振数、ノーヒットノーランなどの投手記録のオンパレードになるかもしれない。
 
(飯山満/スポーツライター)

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