首都圏と並んで朝のラッシュ時には、車内が大混雑する関西圏。ただし、こちらも大阪市内の中心部まで乗り換えなしで行ける、かつ、乗車時間45分圏内という条件なら座って通勤可能な駅が数多くあることが分かった。
例えば、南海本線と南海高野線の主要駅である天下茶屋(大阪市西成区)は、大阪メトロ堺筋線の始発駅。7時台には9本が運行され、同駅で乗り換える人も少なくない(※以下、始発列車の本数表示はいずれも7時台)。
他にも大阪メトロでは、四つ橋線の住之江公園(大阪市住之江区)の13本と頻発。千日前線の阪神野田(大阪市福島区)は9本で、同じ千日前線の南巽(大阪市生野区)が8本。谷町線の大日(大阪府守口市)は10本で、もう一方の谷町線の始発駅・八尾南(大阪府八尾市)は12本。中央線の長田駅(大阪府東大阪市)は5本、御堂筋線のなかもず(堺市北区)は9本となっている。
また、北大阪急行の箕面萱野(大阪府箕面市)は御堂筋線に乗り入れており、7時台の始発は8本。阪急千里線の北千里(大阪府吹田市)は堺筋線と相互運行で8本の始発がある。さらに中央線に乗り入れている近鉄けいはんな線の学研奈良登美ケ丘(奈良県奈良市)は13本と多く、途中駅の生駒(奈良県生駒市)からも2本の始発が出ている。
それ以外の私鉄では、南海高野線の三日市町(大阪府河内長野市)は各駅なら約1時間かかるが、急行は難波まで32分で7時台は2本が同駅始発。南海泉北線の和泉中央(大阪府和泉市)も途中から高野線に乗り入れる始発が6本あり、うち1本は有料特急の「泉北ライナー」だ。
阪急だと京都線の高槻市(大阪府高槻市)の4本に、宝塚本線の雲雀丘花屋敷(兵庫県宝塚市)の6本、神戸高速線の新開地(神戸市兵庫区)の5本。阪神もなんば線の尼崎(兵庫県尼崎市)から9本の始発が設定されている。
JRは東海道本線の高槻(大阪府高槻市)が3本。あと、大和路線の王寺(奈良県王寺町)は、途中停車駅ながら快速のほうが所要時間は短いが、各駅の普通列車が4本出ている。
こうしたケースは他の一部の駅にもあるが、乗車時間が多少長くなっても座って通勤できるのは魅力。次に引っ越すのであれば、始発駅がある地域がいいいかもしれない。
(高島昌俊)