【秘境駅メシ】駅舎内で絶品グルメが味わえる!全国の“食べに行く価値あり”駅まとめ

 人里から離れた場所にある秘境駅は、駅構内や周辺に飲食店がない場合がほとんど。だが、すべての秘境駅がそういうわけではなく、しかも隠れた名店があったりする。

 例えば山の中の鉄橋丸ごとが駅という、変わった造りの土佐北川駅(JR土讃線・高知県大豊町)の駅入口の国道沿いにあるのは、その名もズバリ「駅前食堂」。自家栽培の野菜や山菜などを使った手作りの田舎料理やおでんが人気だ。

 また、これまで何度も映像化された松本清張原作「砂の器」の舞台となった亀嵩駅(JR木次線・島根県奥出雲町)は中国山地の秘境駅だが、駅舎で営業する「扇屋そば」も観光客に大好評。奥出雲の天然水を使った手打ちそばは絶品で、わざわざ遠方からこれ目当てに食べに訪れる者も少なくない。

 そして、そばといえば日本有数の豪雪地帯にある大白川駅(JR只見線・新潟駅魚沼市)の駅舎内にある「そば処 平石亭」も忘れてはならない。こちらも手打ちで魚沼産そば粉を使用している。

 一方、そばはそばでも焼きそばで有名なのが房総半島のほぼ真ん中に位置する平山駅(JR久留里線・千葉県君津市)目の前の「志保沢商店」。創業から100年近い歴史を持つ老舗で、営業時間中に停車する列車は上下線合わせて3本しかないがボリュームもあって味だけでなく食べ応えも申し分ない。

 さらに、下りホームから地上まで約10分、486段の階段を上った場所にある土合駅(JR上越線・群馬県みなかみ町)は地上駅舎内に「駅茶モグラ」がある。“日本一のモグラ駅”にちなんだ店名で鉄道ファンのほか、谷川岳の玄関口にもなっており登山客の利用も多い。

 極めつけは湖面に浮かぶような幻想的な景色が特徴の奥大井湖上駅(大井川鐵道井川線・静岡県川根本町)の駅前の「晴耕雨読 湖上駅cafe」。季節限定で金~月曜の変則営業ながら駅の立地を表現した「蒼い湖上カレー」(税込1200円)が青いカレーというインパクトもさることながらスパイスとココナッツミルクが利いて美味い。

 ここで紹介したのはあくまで一部だが、他にも構内や駅チカに飲食店がる秘境駅はまだまだある。この夏は自分なりの秘境駅メシを見つける旅に出てみるのも面白そうだ。

(高島昌俊)

※写真は、奥大井湖上駅「晴耕雨読 湖上駅cafe」の蒼い湖上カレー

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