航空各社はマイレージプログラムと一体化した各種クレジットカードを用意しており、実際に持っている方も多いだろう。基本的な審査基準は、延滞の有無などの信用情報のほか、職業や収入など一般的なカードと同じだ。
ただし、カード発行会社の審査基準とは別に、航空会社が申し込み条件を設けているカードもある。それがJALの「JALグローバルクラブ(JGC)」やANAの「スターフライヤーズカード(SFC)」。いずれも年会費を払い続けている間は、半永久的にマイル会員の上級ステータスを維持できるという優れモノだ。
どちらも以前は上級会員であることが申し込み条件だったが、JALは24年から変更。自社グループ便の搭乗をはじめ、それ以外の各種サービスの利用に応じて得られる「Life Status ポイント」が1500ポイント以上でないと申し込めなくなり、JGC取得へのハードルが大幅に上がってしまった。
これに対し、ANAのSFCは現在もプラチナメンバー以上のマイル会員が条件になっている。そのため、最近はJALよりANAの上級会員を目指す人が多いと言われている。
ちなみにマイル還元率は、クレジットカードの種類やグレードによるが0.5~2.0%。ショッピング目的の利用でもマイルを貯められ、飛行機搭乗時にはボーナスマイル獲得で平会員の一体型カードよりも多くのマイルが得られるようになっている。実際、定期的に特典航空券を使って旅行をしている人には、JGCやSFCのユーザーが少なくない。
カード所有者は他の上級会員のように空港ラウンジの利用、機内の優先搭乗といったさまざまな特典が用意されている。さらに家族カードの発行が可能で、自分以外も上級会員と同等のステータスを得られるため、メリットは思った以上に大きい。
とはいえ、ANAもJALのように申し込み条件を今後変更しないとも限らない。持っておけば便利なのは間違いないため、SFCカードを作りたい方は、その足がかりとして早めに上級会員昇格を目指したほうがいいだろう。
(高島昌俊)