【秩父グルメ】SL運行日にだけ開く幻の駅そば店!三峰口「しゃくしなそば」の魅力とは

 駅の立ち食いそばは、定休日なしで営業するところがほとんど。だが、埼玉の奥地には年間90日程度しか営業していない店もある。秩父鉄道の終着駅、三峰口駅(秩父市)の構内にある「ちちてつ三峰口駅そば店」だ。

 基本的に店を開けるのは4~12月の土日を中心に熊谷―三峰口を1往復するSLパレオエクスプレスの運行日。営業時間も8時半~14時半と列車の発着に合わせており、乗客向けサービスとしての色合いが強いが、それ以外の方でも利用できる。実際、ここの駅そばを目当てに訪れる人も少なくない。

 ちなみに人気メニューは「しゃくしなそば」(税込600円)。このしゃくしなは明治初頭に中国から持ち込まれ、秩父で栽培されるようになった伝統野菜のひとつ。白菜やチンゲン菜の仲間でシャキシャキした食感と歯ごたえが特徴だ。

 同店で提供されるそばに乗っているのは、お土産としても人気の秩父名物の漬物「しゃくしな漬け」を油で炒めたもの。そばやつゆとの相性も良く、高菜や野沢菜が好きな人ならきっと満足できるはずだ。

 三峰口駅の標高は300メートル程度しかないが周囲を険しい山々に囲まれ、山奥に来ているという雰囲気が堪能できる。この景色を眺めながらの食事ができ、それだけでここまで来た甲斐があったというものだ。

 なお、しゃくしなそば以外にもしゃくしな漬けの油炒めのほか、みそコンニャクとかき揚げがトッピングされた「三峰山そば」(700円)もオススメ。他にも秩父のB級グルメのみそポテトなどそば以外のメニューも確認できた。

 都内からも日帰りで訪れることができ、近くにはパワースポットとして知られる三峰神社もある。ただし、平日に行っても駅そばは閉まっているため、くれぐれもご注意を。

(高島昌俊)

※写真は駅そば店のある三峰口駅

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