爆買いの次は爆盗みか!訪日外国人ドラッグストア大量万引き問題の根本

 かつては中国人観光客の「爆買い」が話題となった春節中の2月3日、警視庁はドラッグストアを狙った外国人による「大量万引き」が急増していることなどから、業界団体に防犯対策の指針を示した。

「警視庁によると、ドラッグストアで万引きした外国人グループが商品を海外に持ち出す事件が増えているといいます。2021年から23年までの被害を分析したところ、ドラッグストアでの日本人による万引き1件あたりの被害額の平均は1万774円でしたが、訪日外国人客の平均は8万8531円と、まさに“爆盗み”状態となっているのです」(社会部記者)

 こうした状況を踏まえ、警視庁は高額商品は空き箱で陳列したり、防犯カメラの増設するなど防犯対策を徹底するよう呼びかけた。ただ、実業家の三崎優太氏が2月5日までに自身のXを更新し、「こんな窃盗団を呼び寄せておいて、結局尻拭いするのは企業。無駄な防犯コストを負担させられ、さらに賃上げの圧力までかけられる」とこれを批判。「最後に泣きを見るのは、真面目に働いてる日本人なのか」と嘆いた。

「爆買いする訪日客が減り、爆盗みしていく外国人グループがやって来るようになった大きな原因は円安にあります。ここ数年、円安が加速したことで日本は誰でも行ける安い旅行先のひとつになりました。その影響で観光の常識をわきまえない観光客が増え、全国各地でオーバーツーリズムといった問題も深刻化している。日本は利上げ、アメリカは利下げの方針で金利差は縮小しているはずなのですが、それでもドル円は150円台で高止まりしたまま。トランプ大統領の就任によって為替の行く先には不透明が漂っていますが、このまま円安が続くようであれば、さらに海外から万引き目当てで日本にやって来る外国人は増え続けるでしょうね」(経済ジャーナリスト)

 一刻も早い円安からの脱却が必要ではなかろうか。

(小林洋三)

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