フリマサイト「メルカリ」を解説する記事で、「こんなモノまで売れる」と紹介されるのが試供品。実際に、メルカリで検索してみると、次々と出てくる。
シャネルの口紅が899円、アユーラの洗顔石鹸が1700円、ディオールのファンデーションが777円‥‥。ほとんどは女性の化粧品ばかりだ。男に縁がありそうなのは、育毛剤ぐらい。髪の毛がフサフサしている人にしてみれば、そんな試供品が家に余っているわけもない。
「家にないなら、もらってくればいいじゃないですか。試供品はタダですよ」
こう話すのは、ライターの吉岡幸二氏。取材として庶民の生活防衛術を実践する同氏は、多くの試供品を売ったという。
「ドラッグストアで定期的に販売促進スタッフが試供品を配るのですが、そういう時は大量にもらいます。女性モノでもかまわず、いただきます。この手の試供品は数をそろえたほうがよく売れますから」(吉岡氏)
確かに、メルカリでは「20個セット」とうたった試供品のほうが1000円〜2000円でも売れている。それだけではない。
「ドモホルンリンクルなどの通販メインの化粧品、万田発酵の健康食品などは初回無料サンプルを配るでしょう。そういうほうが高く売れます。基礎化粧品は最低でも2000円は儲かりました。もちろん男でも、女性用のサンプルはもらえますよ」(吉岡氏)
これぞ家ゴミをお宝にする奥の手である。