今年5月にナイジェリアを訪問したヘンリー王子夫妻。その際の“偽ロイヤルツアー”を思わせる振る舞いが、イギリス国内で大ヒンシュクを買ったにも拘らず、8月には副大統領の招待を受けて3泊4日の日程でコロンビアを訪問。しかし、その警備費用が2億8000万円に及んだことを受け、コロンビア国内からも“税金の無駄遣い”というブーイングがあがったことは、すでに報じられてる通りだ。
そんなお騒がせなヘンリー王子が、今月15日、40歳の誕生日を迎えたことで、誕生日に合わせ、曽祖母の故エリザベス皇太后が残した巨額の資産をすでに相続したのではないか、と英メディアが一斉に報道。英国ではこの話題で賑わっている。英王室に詳しいジャーナリストが解説する。
「2002年に亡くなった故エリザベス女王の母親である皇太后(クイーンマザー)は1994年、ひ孫に非課税で資産を残すために信託基金を設立。その基金には推定1900万ポンド(約35億円)が預け入れているとされ、ウィリアム皇太子とヘンリー王子、それにベアトリス王女とユージェニー王女、ピーター・フィリップスさんやザラさんにまで、分配金が渡るようになっているといいます。ウィリアム皇太子とヘンリー王子は、21歳と40歳の誕生日に分割金が受け取れるようになっており、2人とも21歳の時に多額の分配金を受け取っているようです。そして、今回ヘンリー王子が40歳を迎えたことで、再び莫大な金が本人に渡されることになったというわけなんです」
ヘンリー王子はすでにイギリス王室を離脱。その後、公務から遠のいていることもあって、公費からの報酬は受け取っていない。しかし、現在もロイヤルファミリーの一員であることは紛れもない事実。したがって、クイーンマザーが残した巨額の遺産を受け取る権利も保持したままのはずだ。
「英『ガーディアン』紙などによれば、ウイリアム皇太子とヘンリー王子が21歳で受け取った額は、合わせておよそ600万ポンド。40歳では2人合わせて約800万ポンドが配分されたのではないか、と報じています。ただ、ウィリアムはゆくゆく君主になる身。一方、弟のヘンリーは、言い方は悪いが『スペア』ですからね。そんなこともあって、ヘンリーの行く末を案じたクイーンマザーは、埋め合わせ分を上乗せし、彼に対し、ウィリアム王子より多額な相続額が設定されているという噂もあります」(同)
それが事実なら、40歳になったヘンリー王子は、兄ウィリアム皇太子より大きな金額を相続したことになるわけだが、英王室は公務を担い、国庫から受けた金額を年に一度発表する以外、個人で所有する資産を公表する義務はない。ましてや、王室を離脱し現在米国に住むヘンリー王子には、そのような義務はないため、本人の口から語られる以外、金額について知るすべはないだろう。
「ただ、今回のヘンリー王子に対する遺産相続を受け、『デイリーエクスプレス』が行った世論調査では、75%の人が『遺産をチャールズ国王に返すべきだ』と回答。ほかにも、『ウィリアム皇太子が遺産額の差に不満を抱いている』といった憶測報道まで流れ、英国中がこの話題で持ちきりです。メーガン妃は自身のブランドを立ち上げたものの、商標登録を巡りすったもんだしているとも報じられ、そうなると今、夫妻の収入を支えているのは、150億円とも噂されるNetflixの契約金と回顧録の印税のみ。8月には叔父の追悼式出席のため、一時帰国したヘンリー王子ですが、結局追悼式ではウィリアム皇太子と一言も口もきかなかったとされますからね。関係修復へのハードルはまだまだ高いと言えるでしょうね」(同)
王室の巨額遺産の行方やいかに。金の切れ目が…という諺もあるが、ヘンリー夫妻の今後が注目されるばかりだ。
(灯倫太郎)