「全部のせ」もありだけど…丸亀製麺「無料トッピング拡充」で求められる「客のモラル」

 丸亀製麺は、5月9日から無料トッピングの薬味を6種類から8種類に拡充した。これまで提供してきた「青ねぎ」「おろししょうが」「すりごま」「わさび」「天かす」「香七味」に加え、新たに「わかめ」と「しび辛ラー油」がラインアップに加わるという太っ腹ぶりだ。

 讃岐うどん文化をもっと楽しんでほしいという思いからの拡充とのことで、特に「かけうどん(温)+わかめ」「釜玉うどん(温)+しび辛ラー油」の組み合わせは、シンプルながら味に深みが加わると大好評だという。

 一方で、無料トッピングがこれだけ充実すると、「全部のせ」にチャレンジしたくなる人が出てくることは想像に難くない。無料ならばとわかめを山盛りにして、しび辛ラー油をたっぷりかける…。結果として、薬味コーナーが瞬く間に空っぽになったり、他の利用客が取りづらくなったりする事態になるかもしれない。

 実際、大手飲食チェーンの一部店舗では、無料トッピングの過剰使用によるコーナーの品切れや、味のバランスを崩して本来のメニューを楽しめなくなるといったケースが報告されている。また、丸亀製麺でも過去に「ネギ大量のせうどん」が炎上したことがあり、過度なトッピングを防ぐために「適量を心がけてください」といった注意喚起のポップを設置するなどの配慮が求められるかもしれない。

 無料トッピングの拡充は客にとっては歓迎すべきことだけに、賢く楽しむモラルと運営側の工夫によって、末永く支持されるサービスとなることを期待したい。

(ケン高田)

ライフ