6年ぶりに巨人の臨時コーチとして宮崎にやってきたヤンキース、松井秀喜GM特別アドバイザーの人気は健在だった。
「巨人人気を測る一つの指標に、キャンプの観客数がある」(巨人担当記者)というが、2月11日からは同じ宮崎で西武でも松坂大輔氏が臨時コーチを任されていたものの、ゴジラ人気の方が圧倒的。キャンプスタート時の第1クールは雨続きで観衆1万人を突破する日が1日もなかったが、松井臨時コーチの初日には2万3000人と楽々突破して12球団でナンバー1の動員となった。
「3連休期間中ということも確かにありましたが、宮崎市の中心部から巨人のキャンプ地・青島まで通常は車で30分(16.4キロ)もかからないところを1時間近くかかるという“ゴジラ渋滞”が起きていましたからね」(前出・巨人担当記者)
今回を含め松井氏は4度、臨時コーチとして宮崎入り。自分の打撃論を押し付けるわけでもなく、元ヤンキースのA・ロドリゲスの「腰を使って打て!」をイメージさせることで、16年の坂本勇人の初の首位打者獲得や、18年の岡本和真の史上最年少22歳での3割30本100打点達成をしっかりアシストしている。
ただ、そんな松井氏に巨人はこれまで監督のオファーを出しているが、フラれ続けている。
「『巨人・松井監督』誕生の最後の口説き文句が、読売グループと東京ドームの親会社である三井不動産による本拠地の『築地移転』計画でした。ところがその計画、順調に進んでも10年先になる見込みなんです」(前出・巨人担当記者)
その頃、松井氏も60歳を超えている。さすがのゴジラ松井でも、還暦過ぎての監督登板は期待薄と思うのが妥当だろう。
(小田龍司)