巨人・阿部慎之助監督が、ついに“禁断の助っ人批判”に踏み切った。問題となったのは、7月1日の阪神戦(甲子園)。1点を追う7回、代打で登場したキャベッジが右前にしぶとく安打を放った場面だった。
「キャベッジは開幕から好調だったんですが、6月に入ってから急ブレーキ。このヒットが実に2週間ぶりの安打でした」(巨人担当記者)
しかし…。バットの芯を外れた当たりながら、一塁を蹴って二塁を狙いヘッドスライディング。しかし、阪神・森下翔太の好返球に刺されて憤死。これに阿部監督も露骨にガックリと肩を落とし、試合後には厳しい言葉を残した。
「野球知りませんっていうのと、アグレッシブ…紙一重かもしれないけれど、そうでは済ましてほしくない」
キャベッジ本人も「点差をもう少し考えて走塁すべきだった」とコメントを残し猛省していたが…。
「プロは結果がすべて。紙一重のプレーに見えても、勝負の世界では“判断ミス”と取られても仕方ない。ただ、特に人気球団である巨人や阪神では、監督の“ダメ出し”が選手に与える影響は非常に大きい。監督の発信が良いクスリになるか、逆に萎縮して余計に能力が発揮できなくなるか、これも紙一重です」(前出記者)
阿部監督の“ラブコール”で獲得した田中将大投手にも、気になる扱いが続いている。2軍で好投を続けていたにもかかわらず、阿部監督は1軍の登板枠について「今のところ一軍ローテには入れる場所がない」と突き放し、田中はその発言の直後の2軍登板(6月25日・対DeNA戦)で5回途中被安打14、6失点の大炎上。本人のモチベーションにも影響した可能性がある。
阿部監督の“シビアすぎる選手評価”が、負のスパイラルを招かなければいいが。
(小田龍司)