中国「青島ビール」小水動画の波紋、韓国で怒りの投稿が相次ぐワケ

 世界中で多くのファンを持つ中国の「青島ビール」の工場で、作業員とみられる男性が原材料である麦芽に向かって立ち小水をする姿を収めた動画がSNSに投稿され、大きな物議を醸している。これまで中国ではたびたび食品衛生上の問題を起こしていることから、《もう中国食品は食べられない》といった声も少なくない。

「問題となっている動画は10月19日に中国版SNSの微博(ウェイボー)に投稿されたもので、青い作業服を着た男性がフェンスを乗り越えて麦芽保管庫に入ると、周囲を気にしながらズボンのチャックを下ろし、麦芽に向かって放尿しはじめたのです。青島ビールは、この動画が撮影されたのは同社の第3工場であると認めていて、作業員の男性はすでに警察に逮捕されているとの情報もあります。なお、この動画が拡散したことによって青島ビールの株価は大幅に暴落しています」(社会部記者)

 日本でも衝撃は広がっているが、それよりも大きなショックを受けているのが韓国だ。というのも、実は韓国では青島ビールは輸入ビールのシェアの第2位と非常に人気で、愛好者もかなり多いのだ。韓国のSNSでは動画を観た人たちがパニック状態となっていて、ネット上では怒りの投稿が続々と寄せられ、政府機関が調査に乗り出すこととなった。

「韓国では一昨年の3月に、中国のキムチ工場で大量の白菜キムチが入った巨大な水槽に上半身裸の男性が胸元まで浸かって素手で白菜をかき混ぜる様子が収められた動画が拡散し、中国産キムチの不買運動が起きたばかりでした。裸キムチの次は小便ビールということで、中国の食品に対する不安は非常に高まっており、《キムチやビールだけでなく中国で生産されたすべての食品を二度と口にしない》《中国は先進国になったと思っていたが、まだまだ発展途上国であり、彼らの作るものを決して信じてはならない》など怒りの声が相次いでいるのです」(韓国事情に詳しいライター)

 マクドナルドの期限切れ鶏肉問題の時よりもショックは大きいかもしれない。

(小林洋三)