【韓国】前大統領妻・金建希が今度は「学位取り消し」…スキャンダルだらけの人生暗転

 韓国の前ファーストレディー、金建希(キム・ゴンヒ)氏を巡る騒動が、韓国ドラマ以上のスリリングな展開を見せている。

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の「非常戒厳」宣言を巡る内乱事件に端を発した政権交代により、与党「共に民主党」の主導で、内乱事件ほか、尹氏周辺で起こる2つの疑惑を政府から独立した特別検察官に捜査権限を与えた特別法案が閣議決定したのは6月10日のこと。これにより内乱事件に加え、海兵隊員殉職事故(2023年7月)を巡る疑惑、そして尹氏の妻の金氏を巡る一連の疑惑が特別検察官チームの手に委ねられることになった。

「金氏には、旧統一協会からの高級ブランドバッグなどの受領疑惑、輸入車ディーラー『ドイツ・モーターズ』の株価操作疑惑、さらには夫妻と政治ブローカーの国政選挙を巡る不正介入疑惑等々、その捜査対象は16にも及んでいるのだとか。金氏がこれまで以上に窮地に立たされることは間違いないでしょうね」(韓国情勢に詳しいジャーナリスト)

 ただ、金氏は6月15日から、うつ病などを理由にソウル峨山病院に入院。さらに捜査が特別検察体制に移行したことを受け、検察による捜査を拒否、出頭要請も拒否という立場を取り続けている。

 そんな金氏を巡り、また新たな問題が持ち上がってる。「学位取り消し」だ。ソウル聯合ニュースによれば、韓国・淑明女子大が24日、金氏の修士論文に盗用があったとして学位を取り消したと発表したというのだ。

「報道によれば、金氏は1999年に同大学の教育大学院在籍中にスイスの画家、パウル・クレーの作品をテーマにした論文を提出し修士学位を取得したのですが、その後の調査で論文の一部に盗用があったことが明らかになったという。協議の結果、同大の研究倫理真実性委員会は論文を『剽窃(ひょうせつ)』、つまりコピペしたものと判断。学位取り消しを決定したようです。ただ、金氏は国民大学でもデザイン学の博士学位を取得している。おそらく、こちらでも慎重な確認作業が進んでいることは間違いないでしょう」(同)

 その昔、日本の某政治家が「あなたは疑惑の総合商社です!」との名セリフを発したことがあったが、なかなかどうして、金氏もそれに劣らぬ人物であるらしい。金氏のジェットコースターのような人生劇に、多くの韓国国民が注目している。

(灯倫太郎)

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