阪神タイガースが4月27日、甲子園球場で読売ジャイアンツ相手に15−0と圧勝劇を見せた。
阪神は2回、捕手・坂本誠志郎の右前打で先制すると、3回には近本の本塁打など打者一巡の猛攻で一挙6点を奪う。6回には大山の本塁打で加点、8回にはこの試合2度目の打者一巡劇でまたも6点を追加、投げては今季初先発の伊藤将司が被安打2の完封勝利。投打に巨人を圧倒し前日のリベンジを果たした。
野球記者が言う。
「攻撃陣は先発野手全員安打で今季最多の19安打。中野、井上、木浪と3人が猛打賞で、特に井上は長打3本でプロ入り初猛打賞の4打点。伊藤将は5回一死までパーフェクトピッチングで、2塁を踏ませない106球無四球完封。巨人戦は昨年から4連勝ですが、うち3試合が完封という完璧なピッチングを続けています。伊藤将は、これでルーキーイヤーの2021年9月から甲子園で11連勝。地元でファンを大いに喜ばせ続けているわけです」
前日まで湿りがちだった虎打線。クリーンアップのノイジーは久々のマルチ安打、大山も本塁打を含むマルチと復調気配。調子が心配される佐藤輝も前日の今季初本塁打に続き、この試合は内野安打とはいえ打点も記録。これで4試合連続安打と、ここから調子を上げそうな気配はある。
「前日は2番に入ったものの4タコと大ブレーキで打率もとうとう0割台になった捕手の梅野をこの試合ではスタメンから外しましたが、坂本が先発マスクを被った試合は今季これで5戦5勝。うち3試合の完封劇を演出しています。今季は梅野の控えでスタートしましたが、虎ファンからはこのまま坂本を使い続けてほしいという要望が殺到しています」(前出・野球記者)
岡田彰布監督は「梅野はちょっとミニキャンプやな。ちょうどええ。ちょっと休ませたら頭もリフレッシュするやろ。技術だけでなしに、打つ方でリードにも影響してると思うし」と話し、しばらくは坂本を使いそうな雰囲気だ。
週末は神宮で5連敗と勢いの落ちたヤクルトと3連戦。先発登板が予定される大竹、村上、才木を坂本は好リードで勝利に導けるか。
ファームではこの日、西純矢が8回1失点の好投、浜地も1回を3人で抑え復調気配。ルーキーの森下も5試合連続安打と調子を上げてきた。18年ぶりの「アレ」に向けて、連勝街道をばく進するか。
(石見剣)