6月27日から再開されるリーグ戦。セ・リーグ首位の阪神は敵地神宮でヤクルト3連戦を戦う。
25日に甲子園で行われた全体練習を見守った藤川球児監督は選手の守備位置変更について問われ、「全く考えてないです」と即答。5月下旬から外野守備陣を右翼・佐藤輝明、中堅・近本光司、左翼・森下翔太に固定していたが、これを継続する意向を明かした。
ファンの間では佐藤を三塁、森下を右翼に戻し、左翼を前川右京、豊田寛ら若手で競わせるべきという声も多いが、外野の布陣について藤川監督は27日放送の読売テレビ「す・またん」の直撃インタビューを受け、こう語っていた。
「すべての面で一歩目が速くなって、外野はまったく打球が抜けなくなった。近本も昨年までより明らかに打球に対する一歩目というのが、センターでチャージしてファインプレーするケースとか。森下はレフトライナーも3点差でも突っ込んできっちりアウトにして、ピンチの前にアウトを取っています。これは、いま他球団に聞いてもおそらく打球が抜けない外野手にはなっていると思う」
佐藤の外野起用については評論家の間でも疑問視する声は多い。その理由はやはり、若手の出番がなく育たないというもの。野球解説者の高木豊氏も自身のYouTubeチャンネルで前川の名前を挙げ、「ほぼ(出番は)ないよ。ほぼベンチ、代打だよ。それじゃ、若手は育たんしな」と指摘。佐藤の三塁での起用を推している。
残り73試合。今後の外野守備には藤川監督が何を重視するかが表れそうだ。
(鈴木十朗)