ワグネルが戦場に「薬物中毒者」投入の一方、プーチンは恋人と大豪邸で「酸素カプセル」?

 凍てつく戦場で多くの死者が出る中、自分は豪邸の温かい部屋で恋人とくつろぎながら、攻撃をさらにエスカレートさせるよう指揮官にプレッシャーをかけ続ける……のだとしたら、いやはや独裁者というのは世にも恐ろしいものだ。

 2月中旬以来、小康状態にあったロシア軍の反転攻勢が激化しているという。

「ウクライナの現地メディアによれば、9日未明から朝にかけロシア軍がミサイル81発、ドローン8機で、ウクライナ全土に対し大規模攻撃を再開。激戦地であるウクライナ東部ドネツク州の要衝バフムトは陥落寸前の危機にあると伝えられています」(全国紙記者)

 前線ではロシア正規軍と民間軍事会社「ワグネル」との間で、相変わらず小競り合いが続いているようだが、ワグネル創設者エフゲニー・プリゴジン氏は8日、SNSを更新。「ワグネルの部隊がバフムト東部を完全に制圧した」と、戦いを勝利に導いたのは正規軍ではなく「我がワグネルである」と強烈にアピールした。

 軍部と対立、囚人のスカウトも中止し、一時はプーチン大統領からも距離を置かれているとも報じられたプリゴジン氏だが、戦況を見る限りまだまだ前線ではワグネルが勢力を誇示しているかに見える。しかし、そんな同氏が「入隊者の減少」を補うため、リクルートする兵士の入隊条件を大幅に変更。なんと、以前には必要とされていた入隊時の、精神障害や薬物中毒に関する証明書を不要にしたと 6日付のモスクワ・タイムズが伝えた。

「報道によれば、ロシア政府は2月の段階でワグネルと武器弾薬の提供を約束したものの、現時点ではそのほとんどがワグネルに出荷されていない状態なのだとか。それもあり、死亡する兵士が多く、プリゴジン氏としては何としても兵士をかき集めなければならない。そこでついに“禁じ手”に打って出たというわけです」(同)

 もはや、何でもありの様相を呈してきたワグネルだが、ではプーチン氏はこの状況をどう見ているのだろうか。ロシアウォッチャーいわく「プーチンのスタンスは、ワグネルはあくまでも正規軍ではないので、プリゴジンが何をしても自分の預かり知らぬこと。どんな手を使っても、とにかく勝てばいいとしか思っていないはず」として、こう続ける。

「以前は、プーチンが兵士をねぎらう映像が頻繁に流れたものですが、最近はそれが一切見られなくなりました。理由は、暗殺を恐れたプーチンが、恋人の元新体操選手アリーナ・カバエワと子供たちと共に住む、ヴァルダイ湖畔にある豪華な別荘にこもって軍部に指示を出すというスタイルに切り替えたから、とも伝えられています。その豪邸は、あのマイケル・ジャクソンの自宅兼遊園地『ネバーランド』を参考にしたものだそうで、庭にはゴーカートコースもあるとのこと。なので、この期に及んで子供たちとネバーランドで遊んでいるんじゃないのか、といった陰口も囁かれているようです」

 5日付の英紙デイリー・スターによれば、マイケルの大ファンだったプーチン大統領は、病気の回復と不老長寿を目指して、マイケルに倣って低温酸素カプセルで眠っているという。戦場とのあまりの温度差に驚愕するばかりだ。

(灯倫太郎)

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