鉄道ファンが今年も胸をなでおろした恒例の発表って何だ?

 2月8日、JRグループのある発表が鉄道ファンを喜ばせ、安心させているという。鉄道ライターが説明する。

「2月8日に発表されたのは23年の『青春18きっぷ』の発売期間と利用時間。つまり、今年も青春18きっぷを販売しますよ、という発表です。まあ発売されるだろうなと思っていても、実際に発表されると安心しますね」

 特定の期間、JR各社の普通列車などが5回乗り放題になる青春18きっぷは、82年に販売を開始。以降、毎年発売されてきた。だが近年は、今年こそ販売されないのではないかと心配の声が上がっている。 鉄道ライターが話すには、

「新幹線が四国をのぞく日本中を走るようになり、18きっぷで乗れる長距離の普通列車、快速列車が減りました。18きっぷで乗る列車とまで言われた『ムーンライト』も今はありません。利用価値が減っているんです」

 さらに他にも理由があって、

「価格も問題。物価は上昇しているのに、18きっぷは消費税の導入か税率の変更による値上げだけで、基本的には86年から変わっていません。利益率が低くなっていることで、JRグループは販売を中止したいのではないかと言われてきました」(前出・鉄道ライター)

 幸い今年も例年通り、春・夏・冬に販売されることが決定。18きっぷと組み合わせることで、奥津軽いまべつ−木古内の間の北海道新幹線と、道南いさりび鉄道に乗車できる「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」も併せて発売される。

 鉄道ライターは新たな青春18きっぷの旅を勧めたいという。

「18きっぷといえば、元を取るために夜行列車を利用して少しでも遠くに行くためのきっぷだと思う人が多かった。今はちょっとだけお得になるぐらいの中距離に、グループで旅行するのに使われています。18きっぷは5回つづりですが5回にわける必要はなく、同時に利用することもできるんです。上野東京ラインのグリーン車は、18きっぷにグリーン券をプラスすれば乗ることができるので、これを利用するのもおすすめです」

 来年は販売されないかもしれない。そう考えると今すぐ青春18きっぷの旅に出たくなるのではないだろうか。

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