「本当に魔が差して…」スシロー迷惑客への“ネット私刑”にヒコロヒーが疑問

 お笑いタレントのヒコロヒー(33)が8日放送の「5時に夢中!」(TOKYO MX)に生出演。寿司チェーン店などで相次ぐ迷惑動画被害に対して、ネット上で動画の投稿者らの個人情報を特定して晒すといった、いわゆる“ネット私刑”に関する持論を語った。

 この日の放送では、レーン上の寿司にツバを付けたり、卓上の備品を舐めたりするなどの迷惑行為の被害に遭った回転寿司チェーン・スシローの株価が上昇しているニュースを取り上げた。SNS上では、迷惑行為をした少年への厳しい処罰を求める声だけでなく、「#スシローを救いたい」といったハッシュタグなどで同店を応援する動きがあることも紹介。迷惑動画が拡散された当初には運営会社の株価が暴落したが、支援の声もあってか、現在ではむしろ騒動前よりも株価が上がっているという。

 この件に関してヒコロヒーは「迷惑行為自体は庇おうとは思わないんですけど…」と前置きした上で、別角度からの持論をこう展開した。

「動画撮ってる未熟そうな子達…まぁ、少年だったり青年だったりすると思うんですけど、別に庇おうとは思わない、良くないことしてるなぁと思いますけど、それを裁きにかかるのが、本来受けるべき裁き以上になってきてるんじゃないかなっていうのは思ってて。その子の身元特定しました、学校名とか、そこに誹謗中傷がずっとあったりとか、それがインターネット上にずっと残るわけじゃない。なんかそれって、この子達が社会的な処罰とか、何か裁きを受けたとしても終わらないし、逆に今そういう罰を必要以上に与える人たちの罪は無いような感じになってるけど、本当にそうなんかなぁ?とか思いますけど」

 さらにヒコロヒーは「本当に魔が差して、悪ふざけで…で、取り返しがつかなくなってるって事もあるやん。なんかちょっと、(ネット私刑が)いきすぎてると思いますね」と、迷惑行為が悪いのは大前提であるものの、度を越えたネット民による特定行為や誹謗中傷行為に疑問を投げかけた。

 しかし、番組を視聴していたネット民たちからは《そんな甘いこと言ってるからイタズラ被害が無くならないのでは?》《自ら顔も出して投稿している時点で同情の余地なし》《取り返しがつかなくなるという見せしめ自体は悪くないと思う》といった声が多く、共感は得られていない。

 ただ、ヒコロヒーと同様の意見としては、2ちゃんねる開設者で実業家のひろゆき氏が「やり返してこない弱い者いじめをみんなでして、正義感を満たしてるって言う感じ」などとツイートするなど、過剰な制裁に対する是非を問う声は他著名人らからもあがっている状況だ。

(浜野ふみ)

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