近年、関係者以外立入禁止の車両基地ツアーをはじめ、ファン向けのコアなツアーを積極的に行っている鉄道各社。なかでも人気が高いのは、列車を自分で動かすことができる運転体験ツアーだ。
多くの鉄道会社で企画されており、基本的には座学、シミュレーター、実際に運転という数時間~半日ほどのプラン。基本的に車両基地内などで行われることが多いため、施設の見学・撮影が可能なケースも多い。
ただし、頻繁に開催できるわけではなく、参加人数も限られる。ゆえに短時間で申し込みを締め切ることも珍しくない。その一方、ふるさと納税の商品として運転体験ツアーを用意しているケースもある。3月4日には、ふるさと納税を活用した地方鉄道・沿線自治体支援の新たなサービス「テツふる」がスタートし、鳥取県若桜町の返礼品が地元を走る若桜鉄道でSLやディーゼル機関車の運転体験などが行えるデジタル商品券だったことで鉄道ファンの間では話題となっている。
実は、記者も何度か鉄道の運転体験ツアーに参加したことがある。かつて一世を風靡した列車シュミレーションゲーム「電車でGO!!」は好きだったが、やはり本物の運転席の雰囲気は格別。運転できるのは車両基地内などのごく短い距離だが、あの達成感はたまらない。
当然、参加者にはコアな鉄道ファンが多く、鉄道談義で盛り上がることも。いろんな鉄道会社の運転体験ツアーに参加しまくっているという方も多かったが、運転席は列車によって見た目からして異なる。基本的な操縦方法は同じでも試してみると全然勝手が違うため、そこが逆に面白い。
子供のころ、運転士という職業に憧れていた方は、自分の手で列車を動かすという夢を叶えるまたとない機会。子供の参加OKのところが多いため、家族サービスを口実に参加してみるのもいいかもしれない。
(高島昌俊)