新型コロナ「ワクチンなんもしない人」の仰天主張(1)ロックダウンの反動が来た

 日本では新型コロナ患者の新規感染者数こそ減少傾向を示しているものの、昨年来の「増加→減少→増加」のスパイラルじゃないかとタメ息が出るばかり。果たしていつになったらマスクを取って居酒屋でビールを痛飲できる日々が取り戻せるのか。いや、その前に、世界を見渡すとワクチン接種を断固拒否しノーマスクの人々であふれかえっているではないか。その数、約10億人。「ワクチンなんもしない人」の言い分とは!

 9月5日の「東京パラリンピック2020」の閉会式は、オリンピックのゴタゴタが雲散霧消し、地味ながらも感動的なフィナーレとなるはずだった。終盤、次回の開催地、フランスのパリからの生中継が映し出されると、マスクをしないフランス国民がエッフェル塔前の特設ステージに集合し「ウォ〜ッ」と大声援。マスクをする人は皆無で、フランス国旗を振りながら大盛り上がり。まるで、コロナの流行はなかったかのような、お祭り騒ぎぶりだった。在パリのコーディネーターによれば、

「パリでは五輪閉会式の引き継ぎ式から、盛り上がりはハンパではなかった。カフェでのノーマスクはもはや日常の光景になりつつあります。レストランで普通にワインも飲めますし、大きなクラブイベントも行われています。いち早く実施したロックダウンが長期化。やっと解除されたので、その反動が来ているんだと思います」

 だが、フランスはコロナウイルスを完全に制圧したわけではない。それどころか、新型コロナの変異株である「デルタ株」が蔓延し、今月からは、2回目の接種を終えて6カ月以上経過した65歳以上の国民を対象に、3回目の「ブースター接種」が始まったばかり。8月後半の時点で、人口の62%が2回目の接種を終えているが、今でも1日あたり1万人以上の新規感染者が報告されているのだ。

 実際、世界中を席捲するデルタ株の猛威は終息どころか、さらなる変異の可能性もあることから、ワクチン先進国でも「3回目の接種」に踏み切る国が続出している。国際ジャーナリストの山田敏弘氏が解説する。

「『接種模範国』と呼ばれるイスラエルは、昨年の12月末から、どこの国よりも先駆けてワクチン接種を開始しました。今年の4月には接種率が50%を超えて新規感染者数は激減。多くの商業施設が再開するなど、ロックダウンを余儀なくされていた欧州各国に先行して、普段通りの春を満喫できました。ところが、7月に入ると『デルタ株』による感染が急増。早い段階に接種を終えた人たちの重症化を防ぐべく、3回目を打つ運びとなったのです」

 イスラエルで使用されるワクチンはファイザー社製。有効性95%を誇る「mRNAワクチン」だが、医療ガバナンス研究所の上昌広理事長は「抗体数が時間とともに減少して感染リスクが高まった」と指摘してこう続ける。

「再流行した時期には、2回目接種後の感染予防効果は60%まで下がりました。一方で、3回目の接種によって感染予防や重症化を防ぐ効果が立証されています。接種から10日経過した時点で、60歳以上の感染予防効果は、2回目より4倍、重症化を防ぐ効果は5.6倍に跳ね上がりました」

 ブースター接種の効果はテキメン。イスラエルの感染者数は9月を境にピークアウトの兆しを見せているが、何度抑え込んでも新種のウイルスがイタチごっこのように出現するのがコロナ禍の常と言えよう。

 そうした中、「コロナ慣れ」した国民たちが急増し、ノーマスクにワクチン接種を拒否する人たちが、世界人口の13%にあたる10億人に上るというのだ。医療雑誌編集者が語る。

「世界のワクチン接種率は、ようやく30%を超えるところ。米調査会社『ギャラップ』が20年に集計したアンケートによれば、世界の約10億人が『ワクチン拒否』と回答していました。これだけ、打ちたくない人がいると、感染の抑え込みは事実上難しいでしょうね。そもそもコロナは無症状のケースが多く、知らないうちにワクチンを打っていない人に感染が広がる。その間に、ワクチンの効力が落ちた人にも感染し、何度も感染を繰り返してしまう」

 つまり、どんなに接種が進んでも「ワクチン拒否者」を媒介して感染の連鎖は止まらないというのだ。

*「週刊アサヒ芸能」9月23日号より。(2)につづく

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