新型コロナウイルスで脚光「北斗七星の横にある星」って何だ!?

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、昭和育ちにはおなじみのフレーズがネットで取り上げられ話題になっている。おじさん世代は「懐かしい」と口を揃え、若者たちは「そんなのあるの?」と疑問を投げかけている。

 そのフレーズとは「北斗七星の横によりそうように光る星」。著名人が新型コロナウイルスに感染したニュースが流れると、「○○(著名人の名前が入る)は北斗七星の横にある星を見たのか」といった感じで使われる。

「昭和世代の男子なら誰もが『死兆星』のことだとわかります。ですが、若い人、特に女性には何のことやらさっぱりのようです。死兆星は漫画『北斗の拳』に登場する星で、これが見えると死が近いとされています。レイやトキ、ラオウなどがこの星を見ています」(漫画誌ライター)

 つまりは新型コロナウイルスに感染した著名人の死の可能性に触れているわけで、極めて不謹慎な使い方だ。あまりほめられたものではないが、昭和世代の心の琴線に触れたのは間違いない。

「漫画から生まれた死兆星ですが、実際にある星です。北斗七星のすぐそばにある『アルコル』というおおぐま座の恒星。4等星という暗い星で、昔はこれを見えるかどうかで視力を計ったとか。北斗の拳が連載されていた当時はよく友達とじゃれ合い、『お前に死兆星を見せてやる』などと言ったものですが、令和になった今になって何度も目にするとは思いませんでしたよ」(前出・漫画誌ライター)

 漫画「北斗の拳」が昭和の男子に与えた影響はそれだけ大きかったということだろう。

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