転売ヤーが群がる「ペット向け療法食」の出品禁止に「対応が遅い」批判!

 ヤフーは、運営するオークションサイト「ヤフオク!」で犬・猫用療法食の出品を9月10日から一時的に禁止すると発表した。フリマアプリ「メルカリ」や「ラクマ」が2日から実施しているものに追従する措置。

「現在、コロナによる在宅時間増で世界的なペットブームが起きていることなどから、犬・猫用療法食が品薄状態となっているのです。そのうえ、転売ヤーが買い占めや高額転売していることから、動物病院などでも仕入れが困難な状況が続いているのです」(ペットライター)

“療法食”は病気になった犬や猫に処方されるペットフードで、中には代替品が存在しないものもあるという。そのため、「ヤフオク!」では「供給不足により生命身体に影響が出るもの」と判断して出品禁止を決めたというが、ネット上では《マスクの時に比べれば対応は早いけど、それでも遅すぎる》《そもそも療法食を定価以上で取引させる必要がないし、ネットオークションやフリマアプリで取り扱わなくていいと思う》《生き物の命に関わる商品を買い占めて儲けようとする輩がいるというのが信じられない》といった批判が寄せられていた。

「犬・猫用療法食が供給不足になることは早い段階から指摘されていました。そんななか、今年の7月頃にはSNSなどで高額転売を指摘する投稿が相次いでおり、オンライン署名サイト『change.org』では犬・猫用療法食の高額転売を禁止させる署名活動がスタート。現在ではすでに2万6000人以上の賛同を得ている状況にあります。そうした状況からも、オークションサイトやフリマアプリの対応が迅速だったとは言えないでしょうね。そもそも犬・猫用療法食は動物病院で処方されるもの。正規ルートでの通販は必要でしょうが、オークションサイトやフリマアプリでは原則出品禁止にすべきとする声もあります」(ITジャーナリスト)

 療法食が病気の犬や猫にいち早く届くことを願うばかりだ。

(小林洋三)

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