転売ヤーが続々逮捕!それでも「転売規制解除」に踏み切る愚政に批判殺到

 8月20日、内閣府の消費者委員会は新型コロナウイルスの感染拡大によって転売が規制されているマスクやアルコール消毒製品について、29日から転売規制の解除を決めたことが明らかとなり、これにネット上では批判が殺到している。

「政府は転売目的での買い占めが相次ぎ社会問題となったため『国民生活安定緊急措置法施行令の一部を改正する政令』を閣議決定し、3月15日にはマスクが、5月26日にはアルコール消毒製品が転売禁止となっていました。しかし、8月にはマスクの供給が約10億枚になる見通しで、アルコール消毒製品も5月から7月にかけて昨年の平均の6倍にあたる約600万リットルが生産されたことから、転売による品薄状態が改善されたとして転売規制の解除を決めたといいます」(社会部記者)

 19日には日本感染症学会の舘田一博理事長が学術講演会「今、日本は第2波のまっただ中にいる」と語っているように、マスクやアルコール消毒製品の転売が禁止された時期と比べても1日の新型コロナ感染者数は増加している。そんなタイミングでの転売規制解除にネット上では、《現状がまったく見えてない証拠》《意味不明。いまだにコンビニやドラッグストアのマスクやアルコール消毒の棚はガラガラのところもあるし、特に日本製のものは簡単に手には入らない》《また冬にはコロナが再流行するのではないか。いま解除しなければならない理由とは何?》《安倍政権は大量に余ったアベノマスクの転売事業でも始めるつもりか?》など厳しい意見が相次いでいるのだ。

「転売規制は一定期間に限った緊急的な措置なので、いつかは解除しなければならないものではありますが、いまだにシャープのマスクは当選倍率が100倍を超え、20日にはアルコール消毒液を2倍の価格で転売したとして逮捕者が出ました。また、24日にはハンドソープを転売した容疑で京都府のネットショップ経営者が逮捕されています。そんな状況の中、わざわざ今のタイミングでの解除は理解に苦しみます。確実に29日の規制解除を前に転売ヤーたちはマスクとアルコール消毒製品を買い漁りに全国を巡回するでしょうね」(ITジャーナリスト)

 なお、大手フリマアプリの「メルカリ」は規制解除後も引き続き、マスクやアルコール消毒製品の出品を一律禁止するとしているが、今回の「愚政」が、再び品薄状態を招かないことを祈るばかりだ。

(小林洋三)

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