渋野日向子「賞金女王敗北」表明の裏で加速する脱・日本計画

 国内女子ツアー・伊藤園レディスで予選落ちした渋野日向子が、今季の賞金女王争いについて「私の口から言っちゃいけない」と敗北を宣言した。

「米ツアー挑戦の時期も、さらに先延ばしになりそうです。本腰を入れてやる自信がまだないというのが来季の挑戦を見送った理由でしたが、国内トップとなれば当然、米ツアーも視野に入っていたはずですが…」(スポーツ紙記者)

 敗北宣言と同時に、渋野は気になるコメントも残している。

「東京五輪? 怪しくなってきましたね」

東京五輪のゴルフ競技代表は国際ゴルフ連盟が発表するオリンピックゴルフランキングから選出される。上位15名は文句なしに出場でき、16位以下なら各国2人。1カ国から最大4人までという規定がある。18日時点で渋野は15位だが、渋野が予選落ちした伊藤園レディスで3週連続優勝した鈴木愛(同19位)の急浮上が確実となった。

「18日時点で国内1位は4位の畑岡奈紗、渋野は15位にじりじりと下げており、ここ数試合の低迷で15位から圏外にダウンしそう。ランキングには2020年6月29日までの試合結果が反映されますが、このままいくと畑岡、鈴木が東京五輪代表の切符をつかむ可能性が高そうです」(専門誌記者)

 残る2試合で渋野が踏ん張れば、「3人目枠」を勝ち取り、畑岡、鈴木とともに五輪出場も可能だが、本人が「怪しくなってきた」と口にしたことで、来季のスケジュールも大きく変更されそうだ。

「海外ツアーに積極的に参加する動機ができました。全英女子オープンを優勝したことで同大会には向こう10年は自動的に出場でき、他にもANAインスピレーション、全米女子オープン、全米女子プロ選手権、HSBC女子チャンピオンズなどのビッグ大会に推薦出場できる。五輪代表が決まるのは来年春ですから、それまでにそうしたランキングポイントの高いLPGAツアーで好成績を残したいところ」(前出・同)

 が、逆に海外ビッグツアーのハイレベルな戦いで、ランク順位を落とすリスクも大きい。「賞金女王なんてまだ早い」「五輪も怪しくなってきた」発言は、海外試合で「思う存分、戦ってやる」という宣戦布告だったのかもしれない。

(スポーツライター・飯山満)

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