今回のタイ合宿では「オトコ断ち」に加え、マル秘特訓でさらなるステップアップを目指した。
「ほぼ9割がサンドウェッジでの練習だそうです。昨年の渋野は平均パット数こそ賞金女王の鈴木愛(25)に次ぐ2位でも、パーセーブ率は鈴木が3位、渋野は13位。そこでしっかりアプローチを強化してきた」(スポーツ紙記者)
東京五輪の日本代表は、6月29日時点での世界ランキングで決まる。3月3日時点では、畑岡奈紗(21)が5位、渋野は12位、鈴木が15位だ。
「世界ランク15位までは各国4人まで出場できるので、現時点であれば3人とも代表に選ばれる。だが、渋野と鈴木が15位以下に落ちれば、どちらか順位の高い1人しか出場できない。つまり、16位以下でも鈴木や他の日本人に抜かれず、2位のポジションを維持すれば、渋野は五輪チケットを手にできる」(スポーツ紙記者)
まさに、渋野と鈴木のサバイバルマッチの様相だ。
「2人は同じ用具メーカーと契約しているだけに、長所も短所も知る仲です。プレースタイルも似ていて、お互いに『試合中にイラッとするし、その怒りをぶつける』と話しています」(ツアー関係者)
昨年ツアー7勝の鈴木は、連勝の波に乗ると手がつけられないタイプで、一気にランクアップの可能性も秘めているのだが‥‥。
「渋野が制覇した全英女子で予選落ちしたばかりか、昨年の国内メジャーでも結果を残せなかったように、ここ一番に不安が残ります」(ゴルフライター)
また鈴木は、渋野に関して時にナーバスな態度を取ることもあるという。
「鈴木は渋野のことを聞かれるのが嫌いで、一緒にラウンドしてひと言も交わさないことがあったほど。しぶこスマイルにイライラして、自滅しないことを祈ります」(ツアー関係者)
一方の渋野は、29試合連続でオーバーパーなしの日本記録を6年ぶりに更新したように、安定感がある。
「あれだけのフィーバーが起こり、心ないファンから『笑わないじゃん』と言われた中での記録です。『潰れるかと思った』と振り返る今なら、2年目のジンクスも心配ないでしょう」(ゴルフライター)
渋野の精神面の強さを表す、もうひとつの例は‥‥。
「バウンスバック(ボギー以上を叩いた次のホールでバーディー以上のスコアを出すこと)率が、昨年国内ツアーでトップだったこと。これはスコアの出入りが激しいという見方ができる反面、彼女にとっては大きな伸びしろでもある」(ゴルフライター)
徹底的な練習と強いメンタルを支えに、国内ツアーに臨むはずだった渋野。居並ぶライバルを相手に、その真価が発揮される日はいつ来るのだろうか。