中国VS日米同盟「10.1台湾有事」シミュレーション【3】カミカゼ・ドローンを活用

 台湾在住ジャーナリストが語る。

「経済大国に成長した中国をしても、米国の軍事力との差には天と地ほどの開きがあり、やすやすと埋められない。そもそも使用する武器の品質のレベルが違う。かねてから〝威嚇演習〟を連発する中国ですが、本音では米国の介入を招きたくない。ところが、先のバイデン発言が言質となり、米国にとって台湾有事はセットで考える必要が出てきた」

 駆けつけた援軍のおかげで戦況は大きく様変わり。台湾有事における米国の立ち回りについて、軍事ジャーナリストの村上和巳氏が続ける。

「警戒管制機(AWACS)やイージス艦を沖縄とフィリピンの中間地点に配置。レーダーで得た情報を台湾に送る後方支援が想定されます。ウクライナ情勢における、ロシア軍の指揮官の射殺やミサイル巡洋艦『モスクワ』の撃沈には、米国の情報支援が囁かれている。米国政府はノーコメントを徹底していますが、ポーランド領空に配備したAWACSでロシア軍は丸裸。同様に台湾有事でも人民解放軍の動きは筒抜けになるでしょう」

 ウクライナ侵攻では、日本は経済支援に徹したが、米軍が台湾で作戦遂行となれば〝対岸の火事〟では済まされない。中国軍を「日米共通の軍事的脅威」と見なし、日米同盟の名の下、自衛隊にも出動要請がかかることに。

「米軍の後方支援に回ることになる。燃料や弾薬をはじめとする消耗品の補充が主になります」(軍事ジャーナリスト・井上和彦氏)

 さらに一躍、トレンドとなったハイテク兵器の運用でも一役買いそうだ。

「通称『カミカゼ・ドローン』と呼ばれる自爆ドローンや偵察用ドローンの活用はマスト。台湾有事でも本島に近づいてくる軍艦からの防衛に役立つはずです。そこで日本は、ドローンに搭載される小型カメラの台湾向け生産強化を内々に求められる可能性があります。実は、この小型カメラは高性能な日本の『Nikon』や『Canon』の民生品が使用されるケースが多い。小型カメラの中国への輸出ストップをアメリカから要請されることも想定されます。中国のドローン技術も日本製の小型カメラありきですからね」(軍事ジャーナリスト・村上和巳氏)

 もちろん、中国への輸出が止められるのは電子機器だけではない。ウクライナ紛争を仕掛けたロシア同様に西側諸国が経済制裁で締めつける見込みで、

「中国は急激な経済成長による食生活の変化と人口増の影響で、穀物や肉類などの食料を輸入品で賄っています。せいぜい、ロシアと北朝鮮と国交を維持するのが関の山で、ほとんどの輸入品が滞るようになる。そうなれば、中国国民の生活が立ち行かなくなり、台湾再統一どころではなくなるでしょう」(台湾在住ジャーナリスト)

 経済制裁という名の兵糧攻めで中国は窮地に立たされてしまうというのだ。

*中国VS日米同盟「10.1台湾有事」シミュレーション【4】につづく

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