佐藤治彦「儲かるマネー駆け込み寺」使った金額よりも安く請求がくる「値引きカード」って?

 毎日のお仕事ご苦労様です。今年は大企業を中心に給料が上がった人もいたみたいでうらやましいね。そういう方はきっとボーナスもよかったんだろうなぁ。ちょっと懐が暖かくなってサイフが猛暑並みにブ厚い人は、周りの人、特に若い人なんかにもおごってやってくださいね。そうやってお金を回していきたいね。

 俺はまったくそんないい思いはしてねぇよっていう方に、今週はほんのちょっとだけ、皆さんの懐が暖かくなる話を。最後まで読んでみてください。

 皆さんもクレジットカードの1枚か2枚は持っているのではないでしょうか? 株式会社JCBが調査した「クレジットカードに関する総合調査」2022年度版によると、クレジットカードを1枚でも持ってる人は86%。平均して3枚持っていて、そのうち2枚をいつも持ち歩いているとのこと。特に多いのが60代男性で平均して4枚を所有、3枚を携帯しているとの調査結果が出た。

 いちばん利用するクレジットカードは毎月6.8回くらい使って、利用金額は6万6000円というから、大よそ1回1万円くらい使うってことだね。

 また、何枚かあるカードでいちばん多く使うカードになった理由は、ポイントやマイルなどの特典がためやすいから。最近の特典はポンタとかTポイントとか、クレジットカードを使うとポイントがたまって、それを現金の代わりに使うことができるというのが主流だ。

 そしてポイントを現金換算した時に、いくらくらい得できるかというのが還元率と呼ばれるもの。仮に1万円使って50円分のポイントが得られるなら還元率は0.5%となり、これが平均的なところだろう。

 世帯当たりのクレジットカードの平均利用額は月7万3000円で、年間にすると87万6000円。その0.5%分のポイントが戻るとなると4380円だから、米が10キロ以上買えちゃうね。

 でも今回私が紹介したいのはポイントじゃない。ズバリ、値引きカードだ。使った金額よりも安く請求がくる。1000円の買い物をすると990円。1万円なら9900円、10万円なら9万9000円。1%だけど、少なく請求がくる値引きカードというわけだ。

 電気代やガス代もこのカード払いにしておけば1%安い。それどころか、クレジットカード払いができる国民年金の保険料や税金でさえも安くなる。もちろん、普段の買い物や海外での利用も安くなる。

 うまい話にはウラがあるのが相場。「どうせ、年会費とかが高いんだろう?」と思う人もいるだろうが、年会費は無料だ。

 ということでお待たせしました、値引きカードの名前を申し上げる。

 ポケットカード社の「P-oneカード」(スタンダード)と「P-one Wizカード」がそれだ。

 2つのカードの違いは、後者はポイントもつくところ。1000円につき1ポイントで、1ポイントで3円分の価値があるから、全部で1.3%得するというわけだ。

 そう聞くと、後者のP-one Wizカードの方がいいと思うだろう。

 ただし、ここで注意。後者は初期設定がリボ払いになっているから、カードを手にしたら、すぐカード会社に連絡して「毎月全額払いにしてください」と変更する手続きが必要。そうしないと、リボ払いカードなので、使った金額に応じて利息を払うことになってしまうからだ。

 年間で87万6000円を平均してカード払いしているなら、このカードで払えば、値引きとポイントで1万1388円ほど得することになる。もし今使っているクレジットカードよりもこのカードの方がよさそうなら、乗り換えてみるのはどうだろうか? もちろん私はP-one Wizカードを使っている。

佐藤治彦(さとう・はるひこ)経済評論家。テレビやラジオでコメンテーターとしても活躍中。著書「素人はボロ儲けを狙うのはおやめなさい 安心・安全・確実な投資の教科書」(扶桑社)ほか多数。

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