「日本への愛情が深い」韓国の「反日モンスター」次期大統領候補・李在明が豹変の本意

 1月15日午前、ついに韓国の捜査当局が、内乱の疑いで尹錫悦大統領に対する拘束令状を執行、尹氏を拘束した。韓国で現職の大統領が拘束されるのは初めてだが、48時間の拘束中に裁判所が逮捕令状を出せば、尹氏は裁判まで最長20日間拘束されることになる。

 外信部記者が説明する。

「昨年12月3日に尹氏が発令した非常戒厳宣布をめぐり捜査本部は内乱容疑で捜査を進め、国会で弾劾された尹氏は14日から大統領の職務を停止されていました。しかし、尹氏は捜査当局による再三の出頭を拒否。結果、拘束令状の有効期限が切れる6日までの間に尹氏を拘束することができず、7日に改めて令状を請求。ようやく拘束に至ったというわけです」

 15日朝、ビデオ声明を発表した尹氏は、「違法な捜査だが、不穏当な流血を防ぐためCIO(高位公職者犯罪捜査庁)に出頭することにした。だが、捜査を肯定しているわけではない」とコメント。さらに「今は暗黒の日々だが(中略)この国の未来には希望がある」と、支持者らに対し呼びかけた。

 尹氏の拘束について与党「国民の力」の権性東院内代表は、「拘束は違法。残念だ」と当局の不当性を強調。一方、最大野党「共に民主党」の朴贊大院内代表は、「韓国で正義が生きていることが確認された」と述べ、与野党の明暗がくっきり別れた形となった。

 そんな中、尹氏の失脚後、韓国の次期大統領候補と目される「反日モンスター」こと、共に民主党の李在明代表の日本に対する言動にも最近、変化がみられるようになったというのだ。前出の記者が続ける。

「李代表は1月8日、外国メディア25社を招いて懇談会を開いたのですが、そのなかにはNHK、朝日、産経新聞の記者も参加していました。会合は韓国の大手メディア『東亜日報』関係者がセッティングしたもので、完全オフレコ。そのため中でどんな話が出たのかは分かりませんが、漏れ聞くところではK-POPの発展を引き合いに出し『色々と誤解もあるようだが、日韓国民の間に敵対感情や衝突が生まれてはならない』と日本に対する友好的な態度も示し、日本人記者も驚いたと…。実は李代表は昨年12月26日にも国会を訪問した水嶋光一駐韓日本大使に対し、自身は日本侵略に敵対感を持って育ったものの、弁護士時代に日本を訪ね、『日本国民の親切さ、勤勉さ、美しい風景に魅了された』と語った上で、『国民・国家のためにも隣国と過度に衝突したり敵対的関係を結ぶことは望ましくない。私は個人的に日本への愛情がとても深い』と語ったという。大統領の座を目前にして心境が変化したのかどうかは不明ですが、この態度の豹変には日本側関係者も驚愕したと伝えられています」(同)

 そもそも李氏は「慰安婦像建立運動」をきっかけに、地方自治体の城南市長から中央政界に打って出たことで知られる人物。市庁前に慰安婦像を設置すると、姉妹都市の米国カリフォルニア州ミルピタス市、さらにオーストラリアのニュー・サウスウェールズ州でも慰安婦像の建設を推進。15年末の日韓慰安婦合意発表の際には、「強姦法と合意したことだ。売国奴と侵略国との間の常識外の合意は無効」と、日本大使館前の慰安婦像横で、降りしきる雪のなか一夜を明かし、「反日活動家」として名を馳せている。

 そのため尹政権発足の際も、「親日売国政権」と徹底的に攻撃し、日本の福島処理水放出を「第2の太平洋戦争」「汚染水テロ」と規定し反日を扇動してきた。

 そんな李氏がいったいなぜ、突如「私は個人的に日本への愛情がとても深い」などと手のひら返しと思える姿勢に転じたのか。

「李氏は状況によって態度を変えることでも知られている。韓国事情通は、大統領という地位が目前になった今、反日闘士のイメージ強調は中道層に反感を買うと感じ、イメージチェンジを図ったと推測しています」(別の外信部記者)

 突然の方針転換に日本政府関係者も戸惑いを隠しきれないようだ。

(灯倫太郎)

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