丸源ラーメンの新作「熟成醤油 油そば」が登場。熟成ダレと中太麺が織りなす濃厚かつまろやかな味わいを実食レポートする。
看板メニューの熟成醤油を使用
人気ラーメンチェーン「丸源ラーメン」が5月29日から期間限定で発売した新メニュー「熟成醤油 油そば」(一部店舗で取り扱いのない場合あり)。税込979円という価格(一部店舗で異なる)ながら、その内容は非常に手が込んでおり、初登場にしてすでに話題となっている。
同チェーンの看板商品「熟成醤油ラーメン 肉そば」にも使われている“熟成醤油”をベースに、今回はスープを使わない油そばとしてアレンジ。果たしてどのような味わいに仕上がっているのか。実際に店舗でその魅力を確かめてみた。
見た目からそそる香ばしさ、もっちり麺と濃厚ダレの絶妙な絡み
席に運ばれてきたのは、まさに“見るからに食欲をそそる一杯”。店員さんから「底からしっかり混ぜてお召し上がりください」と案内され、レンゲと箸で丁寧にかき混ぜる。
すると中太麺にとろりとしたタレがしっかり絡み、麺はつややかに茶色く染まっていく。湯気とともに立ち上がる熟成醤油の香ばしい香りに、思わずひと呼吸。
一口すすると、まず感じるのは、もちっとした麺の食感。そして、じんわりと口に広がる熟成醤油のまろやかさ。醤油のキレはありつつ、角のない柔らかなコクが特徴的で、油そばながら重たさをあまり感じない。素材の風味がしっかり生きており、「こってり」ではなく「深み」という表現がぴったりくる。
トッピングにも注目したい。しっとりと煮込まれた軟骨付き豚バラチャーシューは、まるで沖縄そばの“ソーキ”のように柔らかく、脂身はとろけるような食感。甘めの味付けで、タレの濃厚さとのバランスが良い。
さらに、刻み玉ねぎのシャキシャキ感とピリッとした辛味、海苔の磯香が、ひとさじごとに違う表情を見せてくれる。ボリュームはありながらも、単調にならない構成がうれしい。
自分好みに味変できる“余白”も魅力
そして、丸源ラーメンの楽しみの一つといえば、卓上調味料の豊富さだ。今回は「どろだれラー油」を少し加えて辛味と香ばしさをプラスし、さらに「揚げにんにく」でパンチを効かせる。
途中で味を変えることで、最後まで飽きずに食べきれるのが油そばならではの魅力。さっぱりと仕上げたいときは、お酢を回しかけるのもおすすめ。タレの旨味が引き立ち、締めのような感覚で味わえる。
期間限定、食べられるうちにぜひ体験を
丸源ラーメン「熟成醤油 油そば」は、その名の通り、熟成ダレの旨味を最大限に生かした油そばで、濃厚なのにくどくなく、幅広い層におすすめできる仕上がりだった。ラーメン好きはもちろん、普段はあまり油そばを食べないという人にも一度試してほしい一杯だ。
現在は期間限定メニューとして提供されており、終了時期は明言されていない。気になる方は、ぜひお近くの丸源ラーメンでこの“熟成の味わい”を体感してみてほしい。
(小林洋三)